100字でおすすめ!

新しく入った本の中から、これはぜひ!と思う本をスタッフが選び、100文字で紹介しています。これらの本は文庫棚の上に並べておりますので、まずは手にとってみてください。

「脱使い捨て」でいこう! : 世界で、日本で、始まっている社会のしくみづくり

瀬口亮子著 彩流社(518.5/S)

自然資源の消費増加を「地球の使いすぎ」と表現し、様々な使い捨て品の抑制に取り組む世界各地の事例を紹介している。アメリカの大学に設置されている給水機には、ペットボトルを何本削減できたかをカウンターで表示したものもあるという。マイボトルは日本でも浸透しつつあり、レジ袋も近い将来有料義務化になるかもしれないが、その他にも自治体や個人で実現可能な事例がありそうだ。(T)

 

吃音 : 伝えられないもどかしさ

近藤雄生著 新潮社(496.9/K)

かつてマリリン・モンローも悩まされた、のどが硬直して発声ができない症状で、原因がわからず症状にも波や個人差がある。食事の注文や電話応対、自己紹介といった何気ない日常を困難にさせ、時には追いつめられ生死にも関わることがあるという。筆者や症状を抱える人びとの実体験から、よりリアルな現状を知ることができる。理解を進めるために、知識がない人から当事者にまで幅広くおすすめしたい。(C)

 

胎児のはなし

最相葉月、増﨑英明著 ミシマ社(495.6/S)

全てが水中の生活から全てが空気中の生活へ。その大転換の「世紀の瞬間」。それが胎児にとっての「出産」なのだ。それを切り抜けるための精緻なしくみを知るだけでも、いつも普通に呼吸をしていることさえ不思議に思えてくる。胎児の動く姿を超音波によって見ることができるようになったことを端緒に、胎児について様々なことが解明されても、「命の神秘」が減ずるわけではなくむしろ増すのだということが本書を読むとよくわかる。(A)
                                    

 

イラストで読む旧約聖書の物語と絵画

杉全美帆子著 河出書房新社(193.1/Su37)

この著者の「イラストで読む」シリーズはイラストを駆使してとても分かりやすくテーマについての基礎知識が吸収でき、その手際にはいつも感心してしまう。本書でも長大でちょっと近づきがたい旧約聖書に実はドラマチックなシーンや人間くさいユニークなストーリーがあふれていることがイラストと絵画の解説によりよくわかり、旧約聖書についての基礎知識やその時代背景も知ることができ、旧約聖書と西洋絵画両方の楽しい道案内となっている。(A)      

 

街路樹が都市をつくる:東京五輪マラソンコースを歩いて

藤井英二郎著 岩波書店(629.7/F)

街路樹に関しては不満だらけ、謎だらけだ。見事に葉を茂らせている木がばっさり剪定され、枝だけという痛々しい姿になったり、広場の木がほとんど伐採され、夏は炎天下、鉄板の上を歩いているような状態になってしまったり・・・。これには様々な要因が絡み合っているようだ。街路樹を管理する自治体の問題、落葉や伸びた枝を邪魔と思う住民の問題などだが、一方で大きな木々が美しい景観を創りだしている街もある。温暖化の影響もあり、ますます環境の悪化が予想される今、のびのびと枝葉を伸ばす幸せな街路樹を見たい。  (M)

 

発酵食の歴史

マリー=クレール・フレデリック著 原書房(383.8/F)

発酵食品はその土地に根差しているだけに、その独特の匂いや味はよその人には取っつきにくいかもしれない。しかしグローバル化した現代では世界中の様々な発酵食を楽しむことができる。発酵という働きは、うまみを作り出すだけでなく、食物の栄養価を高め、健康と長寿をもたらしてくれる。私たちの食生活はカビや腐敗を恐れ無菌化された「工場製食品」に支配されているが、「生きた」本当の食べ物は発酵食品なのではないか。 (M)

 
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