サマープログラム 報告

2022年09月05日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

8月15日から8月26日まで『恵泉サマープログラム』が実施されました。

本プログラムは中国、韓国、台湾、タイなどの協定校からの短期留学生が、日本語や日本文化を学ぶ夏季語学研修プログラムで、今年で10回目となります。
2週間にわたる全日程で恵泉の学生もボランティアとして参加し、日本語授業のサポート、都内観光の計画から実施まで活発な国際交流の場になっています。毎年、恵泉の多摩キャンパスで行われてきましたが、2020年度は突然の新型コロナウイルスの世界的感染拡大のために夏に実施することが叶わず、冬季にウィンタープログラム(オンライン)として開催し、この経験を基に2021年度は夏季にオンラインで実施しました。
今年度も感染拡大が止まない状況下でしたので、昨年と同様にオンライン実施となりました。

これまでのサマープログラムについては、以下をご覧ください
この夏のサマープログラム報告
ウィンター・プログラムご報告
今年はオンラインでサマープログラム

今回は韓国の韓信大学、聖公会大学、中国の上海杉達学院大学から参加があり、入学式・ウェルカムパーティに続いて、翌日から「日本語授業」「日本文化授業」「ワールドカフェ」の授業時間の中で、"アニメ" "伝統文化" "年中行事" "料理" "音楽" "観光" "大学生活"等々をテーマに、楽しく活発な交流が交わされました。
2週間の様子の一端を本学の学生サークル(インターナショナルサークル)が動画にしたものがありますので、ご覧ください。

最終日は栗田奈美先生(日本語教育・日本語学)の司会進行で修了式とフェアウェルパーティーが行われました。パーティでは藤田智先生(副学長)のお祈りと稲本万里子先生(副学長)の乾杯に続いて、留学生から一言メッセージと歌の発表、授業担当の先生方(川井章弘先生・志賀里美先生・上原真知子先生)からのメッセージもあり、和やかで心温まるひと時でした。

本プログラムに関わる2つの委員会委員長のフェアウェルパーティーでのメッセージです。

国際交流委員長:李泳采先生(国際関係論・市民交流)

私は来日して25年 恵泉に勤務して15年になります。日本と韓国に関わる仕事が人生の半分近くになっていますが、それも日本語を勉強したことが大きなきっかけと原動力になっていると思います。日本と中国、韓国は互いに共通点も多く、相互協力が可能な地域です。コロナ禍の中でも多様な交流が続いていますが、次の時代を担う皆さんの手でさらに豊かな交流が生まれることを願っています。恵泉女学園大学の日本語教育は長い歴史と豊かなノウハウがありますので、夏休み中に『恵泉サマープログラム』に参加できたことは、皆さんにとって非常に良い経験になったと思います。次はぜひとも対面で会えることを願っています。

日本語教育委員会委員長:水上晃実先生(教育学)

入学式のときに、"2週間後に『恵泉サマープログム』に参加して良かったと思ってくださるように、恵泉のスタッフの皆で一所懸命努力します"とお約束しましたが、そのお約束は守ることができたでしょうか?もし、皆さんが2週間楽しかったと思ってくださっているとしたら、それは私たちの力だけではありません。むしろ留学生の皆さんが一緒につくりあげてくださったことが大きかったと思います。オンラインでできることはたくさんありますが、このちいさな画面での制約も否めません。それにもかかわらず、留学生の皆さんが私たちの働きかけに一所懸命に応えて、授業を盛り上げてくださったおかげです。今日でこのプログラムは終わりとなりますが、いつか必ずお会いしましょう。今回はオンラインでできることをたくさんご用意いたしましたが、次回、恵泉でお会いできるときは対面でしかできないプログラムをご用意して、お待ちしております。

今回の留学生は非常に日本語が堪能で、山下達郎や東野圭吾のファンだという学生もいて、日本文化への関心と造詣の深さに驚かされました。小学生の頃にJ―POPやアニメに触れて日本に関心を持ち、独学で日本語を学んだという人もいました。
文化を通した若い世代の交流の大切さを改めて考えさせられるプログラムでした。
本プログラムは日本語教育委員会・国際交流委員会をはじめとしたたくさんの先生方、ボランティア学生たち、教務課職員の皆さんの協力で実施されました。ここに感謝をもって、報告とさせていただきます。