中国からの協定留学生の送別会

2025年07月21日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

昨年9月、中国・上海杉達学院から4名の協定留学生を迎えましたが、今月末でほぼ1年間の学びを終えることとなり、7月10日の昼休みに送別会を行いました(司会 齊藤小百合先生 国際社会学科)。

4人が順番に恵泉での日々を振り返って読み上げてくれたメッセージには、多摩キャンパスで出会った先生方や職員の方々、共に学び合い、支え合った友人たちへの心からの感謝がこめられていて、聞いていて胸があつくなりました。
日本語の見事さには、この1年間、どれほどの努力を重ねてきたかがうかがえると共に、この留学生たちを迎えいれて親身にお世話をしてくれた教職員と在学生たちにも感謝の思いがこみあげてきました。

以下、4人の留学生のメッセージ、そして、主にこの留学生たちの受け入れを担当した楊志輝先生(学生委員長・国際社会学科)と職員(学生課 小林直子さん・教務課 波多真友子さん)からも、一言ずつメッセージをもらいましたので、ここにあわせて紹介させていただきます。

刘 苏漫(リュウ ソマン)さん

みなさま、こんにちは。
中国からの交換留学生、リュウ・ソマンと申します。
昨年9月より恵泉女学園大学にて学ばせていただきましたが、今学期をもちまして、交換留学の期間が終了いたします。
この一年間、恵泉での学びは、私にとってかけがえのない、大切な時間となりました。
昨年度の園芸の授業では、自然と向き合いながら、命のつながりや日々の営みの尊さを実感いたしました。
そして今学期は、キリスト教の授業や礼拝を通して、自分自身の心のあり方や、人と人との関わりについて深く考える機会をいただきました。
言葉や文化の違いに戸惑うこともございましたが、先生方や学生の皆さまのあたたかいご支援とご配慮のおかげで、安心して学びを続けることができました。
この場をお借りして、心より感謝申し上げます。

リュウさんの初詣

これからも、韓国からの留学生の皆さまが、この恵泉でそれぞれの「宝物」と出会い、充実した日々を送られますよう、お祈り申し上げます。
最後になりますが、私を温かく迎え入れ、学びの機会を与えてくださった恵泉女学園大学に、心から御礼申し上げます。

本当にありがとうございました。

夏 雨洁(カ ウケツ)さん

皆さん、こんにちは。
上海杉達大学からの交換留学生、カ ウケツです。
あっという間に、恵泉女学園での留学生活も終わりを迎えようとしています。この一年間、本当に多くのことを経験しました。
最初は、言葉の壁や文化の違いに戸惑い、授業についていけるか不安でいっぱいでした。でも、先生方やクラスメイトの皆さんがいつも温かく声をかけてくださり、少しずつ前向きな気持ちで毎日を過ごせるようになりました。

恵泉祭で活躍するカさんと仲間たち

特に印象に残っているのは、生活園芸の授業やメイポールダンスなど、私の母国ではなかなか体験できない活動です。最初はうまくできなかったことも、努力を続けることで少しずつ形になり、「やればできる」という自信を持つことができました。
留学を通して、私は「ただやる」だけではなく、「心を込めてやること」の大切さを学びました。この学びは、これからの人生においてもきっと大きな力になると思います。
恵泉での毎日は、私にとってかけがえのない宝物です。支えてくださった先生方、友人の皆さん、本当にありがとうございました。皆さんと出会えたことに、心から感謝しています。
これからも、この経験を胸に、新しい一歩を踏み出していきたいと思います。
本当にありがとうございました。

项 钰倩(コウ ギョクセン)さん

皆さん、こんにちは。
皆さま、こんにちは。上海杉達学院から来た協定留学生のコウギョクセンです。
一年間の留学生活は、本当にあっという間でした。日本に来たばかりの頃は、すべてが新しくて、少し不安もありました。でも、今振り返ると、この一年は本当に豊かで、充実した毎日でした。
この一年間、さまざまな「初めて」の経験をすることができました。学園祭にも参加し、多くの思い出ができました。特に秋学期に見たメイポールダンスはとても印象的で、「私も踊ってみたいな」と思っていました。まさか春学期に自分がその一員になり、リボンを持って踊る日が来るとは思いませんでした。そのときの達成感や楽しさは、今でも心に残っています。
この一年の間に、たくさんの人にお世話になりました。いつも優しく教えてくださった先生方、私たちのためにいろいろと助けてくださった事務の先生方やスタッフの皆さまに、心から感謝しています。食堂で笑顔で迎えてくれた方や、毎日元気に挨拶してくれた警備員さんなど、たくさんの小さなやさしさに励まされました。

コウさんの長野旅行

留学生活では、楽しいことだけでなく、戸惑うことや寂しさを感じることもありました。しかし、そのたびに周りの方々の支えがあり、乗り越えることができました。そして、その一つ一つの出来事が、私にとって宝物になりました。
恵泉での一年は、たくさんの思い出が心に残る、大切な一年になりました。これから先、もし困難に出会っても、ここでの経験を思い出しながら、前を向いて歩いていきたいと思います。
最後に、この一年間出会ったすべての方々、そしてこの素晴らしい機会を与えてくれた家族や先生方に、心より感謝いたします。本当にありがとうございました。

殷 莹萤(イン エイエイ)さん

時が経つのは本当に早いもので、気がつけば、恵泉での交換留学生活もあと2週間で終わろうとしています。
ここに来られて本当に嬉しく思います。この学期を振り返ると、最初は日本語を話すのが怖くて口に出すことすらできませんでしたが、少しずつ自然に話せるようになってきました。最初は一人暮らしに不安も多かったのですが、今ではバスや電車を乗りこなして、行きたい場所に自由に行けるようになりました。本当にたくさん成長できたと思います。

送別会で別れを惜しむインさん

一番楽しかった思い出は、皆さんと一緒に過ごしたさまざまな活動です。学園祭で踊ったり、一緒にたこ焼きを作ったり、とても忘れられない時間でした。この一年は、ほとんど辛い記憶がありません。今は就職活動で少し忙しい日々を送っていますが、それでも毎日がとても充実していて幸せです。
この一年での一番の収穫は、知らない環境の中で一人でも生きていく力を身につけられたことです。たとえば、料理がちゃんと火が通っているかを判断する力や、畑作業の基礎、体育の授業ではストレッチや運動の仕方も学びました。そして、日本語の力も確実に伸びたと感じています。
ここで皆さんと出会い、同じ時間を過ごせたことをとても光栄に思っています。先生方のご指導と温かいサポートにも心から感謝しています。私をここに送り出してくれた両親、丁寧に育ててくださった学校、そして共にこの一年を歩んでくれた仲間たち、本当にありがとうございました。
心から感謝しています。ありがとうございました。

楊志輝先生

送別会で皆さんのスピーチを聞いて、改めてこの1年近くで4名の協定留学生の日本語がいっそう上達したことを痛感し、たいへん感心しました。皆さんは来日後、大学の授業をしっかり受けてくれただけではなく、恵泉祭、一人暮らしの会(学年担任会主催)、スプリングフォーラムにおけるメイポールダンス、礼拝感話など恵泉の行事にも積極的に参加し、さらに、在学生の皆さんとも親交を深め、多くの友人に恵まれるようになりました。いろいろな苦労もありましたが、多くの学びができて、たくましく成長された様子を拝見し、皆さんの受け入れを担当してきたものとして非常に嬉しく思います。2011年9月に始まった上海杉達学院からの協定留学生の受け入れはこれで歴史的な使命を終えることになりましたが、この場をお借りして、かけがえのない留学経験をした皆さんの益々のご活躍を祈願するとともに、これまでに支えてくださった関係者の皆さんに深く感謝の意を捧げます。

小林直子さん

1年前事務手続きで初めてお会いした時から日本語力が日々上達し、送別会でのスピーチでは難しい敬語も使いこなしとても素晴らしかったです。礼拝や学園祭、スプリングフォーラムなど様々な恵泉の行事に積極的に参加してくれてありがとうございました。それぞれの夢に向かって新たな道を歩まれるかと思いますが、皆様の新たなチャレンジを応援しております。

波多真友子さん

恵泉への協定留学を志し、応募書類を受け取ったところから事務担当として、ずっと彼女たちのことを見守ってきました。昨年9月に羽田空港へ4名をお迎えに行った日のことをつい先日のように思っていましたが、もうそろそろ1年間の留学期間が終わろうとしているとは...時間が経つのはなんと早いことでしょう。
4名の恵泉での思い出をうかがい、事務担当者として、協定留学生に関わる仕事ができたことをとても誇りに思いました。留学後、それぞれの進路に進んでも恵泉で得た「一生の宝物」を磨き続け、将来への道しるべのひとつにしてもらえると嬉しいです。

スプリングフォーラムでメイポーラーとして活躍
恵泉祭にて
礼拝にて
送別会にて
笑顔が弾ける送別会