文学から心理学へ

2025年07月14日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

ミネルヴァ書房から依頼を受けて、ミネルヴァ通信『究』の中の1つのコーナー「書物逍遙」に寄稿しておりましたが、その掲載号(7月号)が発行されて手元に届きました。

この雑誌は "読書人の道しるべ" となることをめざして、ミネルヴァ書房が2011年4月から毎月1日に刊行しているものです(ミネルヴァ書房HPより)。 表紙がとても美しく、「書物逍遙」はその表紙の真裏に掲載されている頁です。依頼を受けて二つ返事でお受けしたのは、毎号、楽しみにしている表紙に惹かれたことも、その理由の一つでした。

さて、"文学から心理学へ"と題して、「書物逍遙」に書いた内容は、私が心理学を専門とするまでの道のりです。高校・大学・大学院と、その時々に恵まれた師との出会いに感謝の思いを新たにする一方で、いかに迷い多い日を重ねてきたことかを改めて思いました。けっして明確な目標があったわけではなく、ただただ目の前のことに懸命に取り組むだけの不器用な生き方でした。それはまさに折にふれて学生たちに伝えている言葉、"connecting the dots"*です。

*アップルコンピューターの創始者スティーブ・ジョブズ氏がアメリカ スタンフォード大学の卒業式で話した言葉です。将来を予測して点と点を結ぶことは難しい。未来は予想するものではなく、むしろ、今を懸命に生きる大切さを伝えた言葉です。

拙文でお恥ずかしいのですが、お読みいただければ幸いです。 書物逍遙