平和のためのリテラシーを考える 国際社会学科

2017年05月08日
 ゼミ/授業名:高橋ゼミ

昨年の川崎平和館での発表の様子(2016年7月)

高橋ゼミでは、昨年度に続いて、今年度も川崎平和館のポスターコンテスト企画展に参加協力することにしました。昨年は、日本で公職選挙法が改正され選挙権が18歳以上に引き下げられてから最初の選挙(参議院選挙)が行われましたが、ゼミではそれに先だって春学期に、「若者が考える、暮らしたい社会」をテーマとして、ワークショップを行い、議論を重ねました。その過程と結果をポスターパネルにして平和館で展示、パワーポイントも作成して発表も行いました。

「平和構築」は学問として学ぶだけでなく、日常の暮らしから平和をつくっていくために何ができるかを考えることが大切です。その意味で、タイムリーなシリーズテーマを毎年打ち出してくる平和館の企画は、ゼミにとっても貴重な機会となっています。今年度は、「平和のためのリテラシー」です。

現代社会においては、ほぼ誰もが、情報の受信者であるばかりでなく、SNSなどを利用した発信者になりえます。平和な社会を作る主体として、私たち一人ひとりが、どのように情報と付き合ってゆくのか、平和のためのリテラシー(読解力)とは何かを探ってゆくことは、とても包括的で重要な平和問題です。最も深刻なリテラシーの欠如は無関心ですが、単に入ってくる情報にどのように向き合うかということだけではなく、平和を脅かす問題を知ろう・理解しようとする積極的リテラシーも大切。様々な意図や主観に基づいて発信される情報は、暴動やレイシズム、紛争を冗長するきっかけにもなります。アメリカでの大統領選挙や、イギリスのBrexitへの国民投票後におけるヘイトクライムの増加など、明確な意図を持って世論を誘導するフェイクニュース(Fake News)やオルタファクト(Alter-Fact)などがネットを中心に拡散されることで社会を大きく動かし、時には深刻な平和を脅かす問題となったりすることが話題になっています。情報は平和を壊すツールにも、平和を作るツールにもなり得るのです。誰もが不特定多数に向けた情報の発信者になりうる現代において、平和で持続可能な社会を作ってゆくために、どのように情報と積極的に付き合ってゆけば良いのか、学生と共に考えていきます。

グループ毎に新聞記事を分析

ゼミでは、まず平和を脅かす気になるニュースをピックアップし、報道記事を分析することから始めました。どのような立場から記事が書かれ、誰を相手に何を伝えようとしていて、その一方で何が伝えられていないのか比較・分析しています。今後は、自分たちが情報発信者となった場合、どのような視点を取り入れて、どのようなヘッドライン・記事を書くのか議論を重ね、自分たちが考える「平和メディア」のあり方を探っていきます。

担当教員:高橋 清貴

難民や移民、格差や貧困、差別やテロ、温暖化など地球規模の課題が深刻化しています。根本には経済成長を信奉する私たちの考え方にあります。企業や政治家も今の経済と社会のあり方を維持すれども、根本から見直そうとはしません。一方、草の根では、来たるべき未来社会に向けて人々が知恵を出し、協力し合う動きが活発になっています。そうした市民の創造力と活動から、「国際協力」や「平和構築」の新しい意味とアプローチを研究しています。

高橋 清貴

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