書きたい人、この指とまれ! 日本語日本文化学科

2010年01月01日
 投稿者:吉羽美佳 藤巻結香 野田あづみ (日本語日本文化学科4年)
 ゼミ/授業名:文芸創作

この授業では、作家である姜信子先生の指導のもと、オリジナル作品を書きます。

二人一組ペアを組み、対話を重ねて、自分を開き、相手を開いてゆくことで、自己完結しない作品作りを目指します。最終的には、出来上がった作品を印刷、製本し、作品集として、学科の先生方はもちろん、出版社の編集者の方々にも読んでいただきます。いくつかの書店にも置いていただきます。
オリジナルの作品を書くという産みの苦しみはありますが、本が完成したときの喜びはひとしおです。

と、ここまでが建前。ここから受講生の一意見を言わせていただきます。いわゆる、本音というものです。

辛い。書けない。まずネタが降ってこない。来た!!と思ったらまやかしで、また苦しむ。それでも先生は「自分を見つけろ!」「クレイジーになれ!」と私たちに喝を入れる。

ある時こんな事を先生が言いました。「太陽の色を赤でしか表現してはいけないなんて誰が言ったのか。緑や紫で状況や心情を表してもいいじゃないか!」と。
つまり、凝り固まった言葉に縛られるな、というわけです。しかしそれがまた難しい。

自分らしい言葉!?
なんだそれは?
とまた私たちは悩みながらパソコンに向かうのです。

毎日出される課題を人前で(同じ授業を受けている仲間の前で)読んだりします。書いてこないと、即興です(経験談)。何をしてもオッケー、と言われます。
音楽をかけたり、歌ったり、吟じたり、詩、小説、随筆、エッセイ、インタビュー等々。「自分の言いたいこと、したいこと」、やりたい、書きたい、そのままに。本能のおもむくままに突き進めます。

とにかく書くこと。自分をさらけ出し、ペアになった相手と対談し、見て、感じて、知って、ひたすら書く。
「さあ書いてくれ。私にみんなの作品を読ませてくれ!」
そんな先生のテレパシーをしているかのように聞こえてくる声に、「よっしゃー。やってやろうじゃないか!」という、つわものよ、ここに集え!!

日本語日本文化学科4年 吉羽美佳 藤巻結香 野田あづみ

担当教員:姜信子

講義を「書く」=「語る」としての表現のトレーニングの場にしています。 書く、とにかく書く。そして、書いたものを声に出して読む。歌うように書き、 語る。
そのために、学生諸君をいわば集中講義という空間にカンヅメにして、 「語り手=書き手=歌い手」としての出発点に立たせることを目指します。 学生諸君の作品は、学生諸君みずから編集により、一冊の本にまとめます。 この本の編集は出版化まで視野に入れて行なっています。

■担当講座
日本語表現V・VI(文芸創作)