卒業生の人生も、見守りたい

2016年11月21日

生涯にわたる支援ゆえの「生涯就業力」

今、恵泉女学園大学は女性の「生涯就業力」の育成に注力していますが、この「生涯就業力」育成は在学生だけを視野に置いたものではありません。在学中にその基礎となる力を身につけさせると共に、社会人となったその先の長い人生を卒業生たちがどのように生きていくかについても、私たちは心を配り続けたいと考えています。

大学の創立は1988年ですから、卒業生たち、特に初期の卒業生たちは今、30代~40代半ばを迎えています。
結婚して家庭に入り、懸命に子育てに励んでいる人がいる一方で、そろそろ子育てが一段落して、次の自身の生き方を模索し始める人たちもいる年代かと思います。
卒業後も一貫して働き続けている人たちも、職場でのポジションの変化や転職等を経験し、この先の働き方を考え直したいと考える頃ではないでしょうか。
間もなく、年賀状の季節になりますが、卒業生たちから寄せられるはがきには、大学卒業後の女性たちの人生がいかに多様で、また迷いも多いものかが映し出されています。
「生涯就業力」育成は、まさに生涯にわたって磨き続けていく必要性が大きいことを痛感させられます。

子育てひろばで開催する社会人対象の「生涯就業力」育成講座

そうしたこともあって、この秋から私がかかわっているNPO法人が運営する子育てひろばで、社会人となった女性を対象とした「生涯就業力」育成講座を試行的に始めています。

子育てひろばの詳細については、10月3日のこのブログで書かせていただきましたので、そちらをご覧ください。

異例ずくめのアメリカ大統領選を振り返ろう

初回は私が「そもそも生涯就業力とは何か」について講師を務めましたが、第2回目【11月29日(火)10:30~11:30】は、本学の国際政治学・アメリカ政治研究がご専門の漆畑智靖先生が「岐路に立つ超大国アメリカ~異例ずくめの大統領選を振り返って」と題して講座を担当して下さいます。
アメリカ大統領選の結果をどう受け止めたらよいのか、さまざまな懸念と期待が行き交っている今日ですので、時宜を得たテーマかと思います(詳細は添付のチラシをご覧ください)。

女性にとっての103万円と老後 &etcを考えよう

第3回目は、社会学領域でジェンダー研究・国際移動と社会保障がご専門の定松文先生の「社会保障と女性の生き方」の講座【12月17日(土)10:30~11:30】を予定しています。
女性の活躍促進が言われている一方で、103万円の壁の問題等も再び注目されている昨今です。急速な少子高齢社会を迎えて、社会保障も性別役割分業を前提とした「1970年代型」から、全世代で支えあう「21世紀型」へと転換が試みられている中、定松先生のお話からは、今後の女性の生き方、とりわけ社会的・経済的・精神的自立を考えるうえで示唆を得ることが大きいことと考えております。

なぜ、子育てひろばで「生涯就業力」育成講座?

「生涯就業力」育成講座を子育てひろばで開講することには、特段の思いがあります。
とかく子育て中の女性は行動範囲が限られがちです。いつも子どもと一緒に子ども向けの催しには参加できても、それ以外の場に出向いたり、直接社会の動きに触れたりしようとすると依然として壁が厚く、子どもの預け先を見つけるのにもかなりの努力が必要なのが現状です。

でも、私は子育て中だからこそ、一時、子どもから離れて、社会や世界に広く目を向ける時間が必要だと考えています。子どもが育つ未来に広く関心を持つ機会になりますし、今の暮らしをしっかりみつめ、子育てにも新たな意義を見いだせることでしょう。

開催場所の子育てひろば「あい・ぽーと」麹町は半蔵門から徒歩で3~4分のところにありますので、30代・40代の卒業生の方々には便利かもしれません。また、来年度からは子育てひろば「あい・ぽーと」青山でも開講の予定です。
いずれも基本は子育てひろば「あい・ぽーと」の会員(区民)が対象ですが、会員登録をしていただければ、恵泉の卒業生はじめどなたでも受講できますし、受講中は安心して子どもを預けられる一時保育も用意しています。

子育てひろばには、子育て中の母親は勿論のこと、地域活動をしている中高年の男性・女性も数多く行き交い、さまざまに個性豊かに活動を楽しんでおられます。
「生涯就業力」育成講座の受講を通して、世代を超えて、性差を超えた交流も楽しんでいただくことも願っての企画です。

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