平和を願う本学学生たちの活動~戦後80年節目の8月に~
2025年09月08日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
9月を迎えて、なお残暑厳しい日が続いております。
先月は本ブログをお休みいたしましたが、皆さまいかがお過ごしでいらっしゃいましたか。
8月は毎年、戦争と平和を考える月となっていますが、今年はとりわけ戦後80年という節目を迎え、メディアをはじめ社会全体で戦争の惨禍を真摯にみつめ、平和を希求する大きな動きがみられました。
本学でも、恵泉女学園大学平和紙芝居研究会KPKA(クプカ)の学生たちと顧問の岩佐玲子先生が、「KPKAファミリー」の市民メンバーと共に、市内で開催された3つの平和関連イベントに出演いたしました。その報告が岩佐先生から届きましたので、ご報告いたします。
岩佐玲子(教育学)
8月8日(金)に多摩市立関戸公民館の市民ロビーで開催された「ワールドキャンパスイン多摩」の文化交流会「世界は一つ」では、ヨーロッパやアジア、アメリカ、オーストラリアなどから多摩市を訪れた若者たち18名を含む観客100名余りと共に、手遊び歌やダンスを楽しみながら、市民や若者たちとの交流を深めました。主催者からの依頼で、原爆を題材とした平和紙芝居『二度と』(松井エイコ作)を岩佐が英語で実演した後は、会場全員で「幸せなら手をたたこう」を輪になって歌い、平和な未来へのイメージを共有しました。
8月17日(日)は、多摩市平和展の「被爆ピアノさん、こんにちは!~紙芝居と音楽でつなぐ平和の輪~」に出演しました。千葉正法多摩市教育長に東京大空襲の紙芝居『三月十日のやくそく』を実演していただき、原爆の紙芝居『二度と』(全12場面)は、小学3年生から70代までの市民9名がリレー形式で実演しました。その読み手は、日本、マレーシア、シンガポール、カナダの方々や韓国からの協定留学生、市内小中学生が含まれ、紙芝居に続いて「翼をください」を高校生の伴奏で合唱しました。「BELIEVE」「ひとりの手」は音楽ユニットKILALAの伴奏で全員が歌い、最後は「幸せなら手をたたこう」で平和の輪を創り、笑顔溢れるイベントとなりました。 被爆ピアノ囲み平和願う コンサートや紙芝居実演



8月23日(土)には、多摩市立中央図書館のサテライトカウンター前で「大人もこどもも楽しめる KPKAのわくわく紙芝居シアター」を開催しました。参加型紙芝居の『みんなでぽん!』を阿部多摩市長に演じていただき、『二度と』の実演は、多国籍多世代の読み手のリレー形式で行い、午前と午後で合計16の作品が、小学2年生から80代までのKPKAファミリーによって実演されました。親子連れや高齢者まで、多くの方が鑑賞してくださいましたが、小学校2~3年生の子どもたちが、背筋を伸ばして平和紙芝居に真剣に見入っていた姿が特に印象的でした。



以上のイベントでは、「平和を心から願う姿、素晴らしいです。」「きのこ雲の下で何があったのか。その悲惨さに胸が痛くなった。」「日本人だけでなく多くの外国人も被爆、被災し、今も苦しんでいるという事実に触れてもらえてよかった。」「温かい気持ちになって会場を後にすることが出来た」など、多数の感想が寄せられました。
これからもKPKAは、多様性豊かな市民メンバーと共に「微力だけど無力じゃない」を合言葉に、身近なところに平和の種をまく活動を続けて行きます。
多摩キャンパスは、9月1日から、履修登録前面談と履修登録が行われるなど、秋学期始動に向けて動き始めています。そして、来週、9月18日には9月卒業式が執り行われる予定です。秋学期の模様については順次、ご報告させていただきます。引き続き、よろしくお願いいたします。



