卒論口述試験終了のご報告

2023年02月06日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

先週の水曜日(2月1日)と木曜日(2月2日)の2日間をかけて、4年生の卒論口述試験が行われました。

本学は卒業論文執筆(学科によっては卒業制作を含む)を全学生に対して卒業資格の必修要件としていますが、学生にとってはなかなかハードルの高いことです。学期始まりの春に行われるフェロシップ等では、新入生たちが上級生に向けて、「本当に書けるのでしょうか?」「テーマはどうしたら見つけることができますか?」と不安な面持ちで尋ねる姿がしばしばみられます。
こうした不安はもっともなことですが、自分で関心あるテーマを見つけ、先行研究を精査しながら自分ならではの視点で論文や作品として一つの形にまとめる道のりは、まさに知を紡ぐ営みであり、大学ならではの学びの醍醐味とも言えるものです。

本学では一人ひとりの学生がその過程をしっかり進めるための学びの体制を整えております。
1年次の「教養基礎演習」をスタートとして、4年間、少人数ゼミで指導教員の指導のもと、他のゼミ生とも活発な意見交換の機会をもちながら、テーマを見つけ、論文や作品にまとめるまでのスキルを身につけていきます(下図ご参照ください)

もっとも、その過程はけっして容易ではありません。近年は就職活動もなかなか厳しさを増しておりますので、それと並行させながらの卒業論文・卒業制作を完成させるためには、執筆や制作にとりかかる前の段階からの用意周到な準備が必要です。そうした努力は就職活動の面接の折に、直接間接に発揮されているようです。面接担当の方から大学での学びを尋ねられることも少なくないようですが、卒業論文(卒業制作)にかける思いとその過程を真剣に語ることができるのも、恵泉生の強みではないかと思います。

こうしていくつもの壁を乗り越えて卒業論文(卒業制作)を完成し、提出したときの安堵感、さらには口述試験を無事、クリヤーした後の充実感等に充たされた学生の晴れやかな顔を見ることができることは教職員の大きな喜びです。今年もまた、本学での学びの集大成ともいうべき大きな作業を無事、終えた学生たちの笑顔がキャンパスのあちらこちらに見ることができたことを、ご報告させていただきます。

【卒業論文・卒業制作提出の場面】

【口述試験の様子】