厳しい状況が続く中で

2020年03月09日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

新型コロナウィルス感染拡大の不安と恐怖が広がっています。
通常、大学は3月から4月にかけてさまざまな行事・イベントが予定されておりますが、感染拡大予防のために、やむを得ず中止・延期の処置をとりました。
時々刻々と変化する状況ですので、都度の対応をとってまいります。その詳細は大学HPに掲載してまいりますので、何卒ご理解・ご承認くださいますようお願いいたします。

【新型コロナウィルス感染症対応】大学での行事開催について

中止となった行事・イベントのいずれも、参加予定者の期待や準備にあたってきた教職員の労苦を思うと、断腸の思いでございます。

たとえばチャペルコンサート(3月7日予定)は、いつも近隣の方が楽しみにしてくださっているものでした。チャペルに響く美しいパイプオルガンの音を再び楽しんでいただける日が一日も早く来ることを願っております。

タイ国際ワークキャンプ(3/14~22日予定)は、チェンマイのパヤップ大学と共催で、タイ北部の村へ赴き、ホームステイをし、タイの学生や村の人々と共に集会所などの建設のお手伝い、レクリエーション、礼拝を通し、交わりを深める30余年の歴史のあるプログラムです。今年は23名の学生の参加を予定しておりましたが、やむを得ず中止となりました。"静かに暮らしているカレン民族の村の方々に大変な不安を与えることを何より危惧"(タイ国際ワークキャンプ団長・副学長 岩村太郎先生)しての決断でした。 "非常に残念でなりませんが、受け止めるしかないと考えています。参加予定だった学生への説明会では、それぞれの思いを分かち合い、今、ここでできることを共に考えられたらと思っています"(準備にあたっていた宇野緑先生:実践神学)。

本学にはアジアからの留学生も多く、特に中国の杉達学院大学と外交学院とは相互に協定留学を実施するなど、長い交流があります。学生たちと共に、両校への応援ビデオ・メッセージを送りました(企画・撮影 楊志輝先生:国際政治・日中関係)。集まった学生は杉達協定留学から帰国したJL(日本語日本文化学科)の3年生、中国語学文化研修に参加していたIS(国際社会学科)やPH(社会園芸学科)の2年生、この2月末から杉達や外交学院に協定留学を予定していたISの2年生とEC(英語コミュニケーション学科)の1年生、そして、杉達からきた4人の中国人留学生です。

学生たちと杉達学院大学・外交学院へビデオメッセージを送りました
外交学院へのビデオ・メッセージ
杉達学院大学へのビデオ・メッセージ

こうした中、嬉しいメッセージが届きました。
澤田みどり先生(園芸療法)からです。

・今年度の日本園芸療法学会の資格試験が2月23日に名古屋で実施され、本学からPH4年生伊藤皐さん(樋口ゼミ)、平田萌絵さん(小林ゼミ)の2名が受験し、2月29日に2名とも合格通知が届きました。学内200時間の授業履修と、500時間の施設実習をこなすのは容易ではなく、アルバイト、就活、卒論と同時進行で計画的によく頑張りました。

・二人の学生の4年時の実習は以下の通りでした。
多摩市内特別養護老人ホーム桜ヶ丘延寿ホームデイサービス(月2回火曜)、横浜市介護予防事業ベルガーデン水曜クラブ(毎週水曜)、品川総合福祉センター(月1回水曜)、都立多摩桜の丘学園(特別支援学校・毎週木曜)、多摩市内認知症グループホーム天の川(毎週金曜)、学内の土曜園芸クラブ(月2回)。いずれの場所でも大変高い評価をいただき、施設と評価会を開催すると、学生だから出来ることとお褒めの言葉をたくさんいただきました。彼女達のプログラムや支援により対象者の笑顔と潜在力が引き出され、職員もご自分達ではできない対応と喜んでくださり、何にも変えがたい多くの経験をさせていただきました。

以上、ここ数日の大学近況についてのご報告です。