100字でおすすめ! 今回のテーマは「異文化に出会おう」です。

一つのテーマから思いつく1冊や、今回はこれがいちおし!という1冊をスタッフが選び、100文字で紹介します。3冊の本の組み合わせの妙をお楽しみに。
これらの本は文庫コーナーの棚の上に展示しますので、ぜひ手にとってみてください。

アーミッシュの食卓

菅原千代志著, 丸善, 1999(198.9/Su28)

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キリスト教の宗派アーミッシュに属する人々は、日々を厳しい戒律のもとに暮らしている。電気も電話もない日常、古風な服装や馬車が行き交う美しい田園の風景は、独特の雰囲気があり魅力ともなっている。しかしそのような外見には、アメリカの現代社会に対する彼らの厳しい取捨選択の意志が隠されているのだと著者。ゆえにそのライフスタイルの豊かさや魅力の発見は、わたしたちが失ったものとの再会でもある。異文化を深く知ることは自らを省みるチャンスでもあるのだ。(A)

 

ドイツ菓子図鑑 : お菓子の由来と作り方 伝統からモダンまで、知っておきたいドイツ菓子102選

森本智子著, 誠文堂新光社, 2018(596.6/M)

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日本でも親しまれるバウムクーヘンやシュトレンが生まれた国、ドイツ。本書を開くと美味しそうなお菓子が並びます。中身は一見レシピ本かと思いきや、お菓子たちのストーリーやクリスマスといった行事のこと、ドイツ菓子の材料に欠かせないものなどドイツのお菓子文化を知るための内容が充実。書かれたレシピ通りに作れば味覚でも楽しめるのでおすすめです。日本で万博が開催され異文化が注目されている今、このような異文化との出会い方はいかがでしょうか。(C)

 

世界のおばあちゃん料理

ガブリエーレ・ガリンベルティ著, 小梨 直訳, 河出書房新社, 2016 (596/G)

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著者はイタリア人の写真家。世界50か国を巡って出会った58人のおばあちゃんたちと、その手料理を紹介する。「おばあちゃん」といっても40代から80代までと年代層も幅広く、語られる人生もそれぞれに味わい深い。レシピの食材は、その国ならではのものもあり、なかにはちょっと驚くものも。しかしどのレシピも家族のお気に入りの「おばあちゃんの味」であることに間違いないだろう。それぞれのおばあちゃんの背後に台所の様子が垣間見えるのも楽しい。(A)