BPO理事長就任のご報告

2021年06月21日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

私事ですが、そして、ご報告が遅れましたが、この4月1日、BPO放送倫理・番組向上機構理事長に就任いたしました。

BPOは放送の自主・自律を図るためにNHKと民放連によって設置された第三者機関です。1969年に設けられた放送番組向上協議会から、いくつかの経緯を経て、現在、「放送と人権等権利に関する委員会」「放送と青少年に関する委員会」「放送倫理検証委員会」の3つをおく組織となっています。放送における言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、主に、視聴者などから問題があると指摘された番組・放送を検証して、放送界全体、あるいは特定の局に意見や見解を伝え、一般にも公表し、放送界の自律と放送の質の向上を促す活動をする第三者機関です。
(参照:https://www.bpo.gr.jp/?page_id=912

放送界が自ら放送の自主・自律を目的とした本機関は世界にも類のないものと言われており、2021年4月現在、NHK・民放連・民放連会員社(205社)が加盟しています。

私は以前、青少年委員会委員・委員長を務め、その後、評議員・理事を経て、この度の理事長就任となりました。

BPO理事長あいさつ

予測不能な変化が日常となるニューノーマル時代に突入し、従来の慣習や価値観の見直しと持続可能な社会の在り方に向けた真摯な対応が求められる時を迎えています。真の主体性をもった成熟した市民社会の構築に資する情報提供を担うという意味で、放送界の使命と意義が一層大きく重くなっていることを思います。BPOは、放送界がその公共的使命を自覚し、自ら第三者の意見を聴く仕組みを設けて放送内容の向上を図ることを目指して設立されました。放送における言論・表現の自由を尊重しつつ、視聴者の人権を擁護するために、また未来を託す青少年の健やかな成長を守る観点も含めて、独立した第三者の立場として放送倫理上の問題に対応することを活動の基本としております。このBPOの理念と精神に基づいて、放送界とBPOが良き緊張関係と適切なる互恵的関係を発揮することを期待し、関係各位のご尽力をお願い申し上げます。

大日向 雅美
放送倫理・番組向上機構【BPO】理事長
理事長挨拶

理事長就任に際しての思いは民放連の機関紙インタビュー(「民間放送」2021年5月26日)でも伝えさせていただきました。こちらもあわせてごらんいただければ幸いです。