恵泉の教育と祈りを守り続ける~キリスト教教育主任の思い~

2020年10月05日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

春、多摩センターから初々しい新入生を乗せて出発したスクールバスは、桜並木を抜けてキャンパスへ到着。そして、バスから降りれば、芽吹き始めた柔らかな緑の木々、優しく咲く花々が一人ひとりをあたたかく招き入れる...、はずでした

このような書き出しで始まる寄稿文が『クリスチャン新聞』教育特集「いのちの危機の中でー教育と聖書」に掲載されました。
本学のキリスト教教育主任の宇野 緑先生による<希望と信念と熱意をもち、光を信じ続ける力養う>の冒頭の一節です。

この春先に突如襲った新型コロナウィルスによって、学生たちの学びも生活も大きな変化を余儀なくされました。
しかし、そのようなときだからこそ、なんとしてでも学生の学びを保障しようと教職員が一丸となって立ち上がり、わずかひと月あまりでオンライン授業の準備を整えました。さらには創立以来、私たちが大切にしてきた「チャペルアワー」もオンライン配信で絶やさずに続けることができています。(今学期は週に一度、チャペルでの礼拝も行われています。)
言葉では尽くし難いさまざまな困難がありましたが、なぜそれを乗り越えられたのか・・・。そこには、戦時下に厳しい状況に置かれてもなお、"どのような状況にあっても、生徒のために"という希望と信念と熱意によって、凛として道を切り開き続けられた創立者河井道先生のお姿を慕い、その志に続いていこうという思いがあったことが、宇野先生の寄稿文の中に静かに、しかし、ほとばしるように綴られています。
一人でも多くの方に読んでいただけたら嬉しく思います。