文部科学省インターンシップ表彰受賞!!

2018年12月17日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

嬉しいニュースです。
文部科学省「大学等におけるインターンシップ表彰」において、本学の「フィールドスタディⅡ〜Ⅴ」が選考委員会特別賞を受賞いたしました。

大学等におけるインターンシップ表彰を決定

大学等におけるインターンシップの届出制度」の概要は次の通りです。

"この届出制度により公表されたインターンシップの中から、学生の能力伸長に寄与するなどの高い教育的効果を発揮しており、他の大学等や企業に普及するのに相応しいモデルとなり得るものを、グッドプラクティスとして表彰する"(文部科学省)

本年度は申請した163校の中から次の8校が受賞しましたが、全国の女子大学の中で本学は唯一の受賞校でした。

最優秀賞山形大学
選考委員会特別賞恵泉女学園大学
優秀賞大阪大学、長岡技術大学、亜細亜大学、東京工科大学、湘北短期大学、仙台高等専門学校

本学の評価のポイントは以下のとおりです。

【評価のポイント】

  • 2000年度から当該インターンシップを実施しており、充実した事前・事後学習やインターンシップ中の現地でのモニタリングの実施など、教育効果は高いと認められる。
  • 海外(タイ)のNGOや農村等といった特徴的な受入先でのインターンシップや、4ヶ月半の滞在期間のうちの2ヶ月半をインターンシップと位置付け、インターンシップ実施期間中以外でも現地の文化等を学ぶことができるプログラムとするなど、教育的効果を高めるために様々な工夫がなされている。
  • 当該科目を実施するために「体験学習委員会」を設け、組織的に運営しているとともに、全学的な取組として毎月のFD・SD研修を行っている。

表彰式は12/10(月)、東京国際交流館プラザ平成にて「インターンシップフォーラム~大学等におけるインターンシップ表彰~」として行われ、本学は高橋清貴体験学習委員長、波多真友子教務課員が登壇して表彰を受けました。表彰式では、浮島智子文部科学副大臣より賞状が渡され、大学からは受賞の挨拶の時間をいただきました。岩村太郎副学長、市川隆幸キャリアセンター長、舘野英樹事務局次長、野間田せつ子学長室長も出席し、関係者席より共に受賞の喜びを分かち合いました。

インターンシップ表彰受賞スピーチ(高橋清貴体験学習委員長)

今回、インターンシップ・モデル校として表彰して頂き、ありがとうございました。恵泉女学園大学は、西東京の多摩市にある小規模な女子大学ですが、「自然を慈しみ、国際社会に広く目を向けて、平和に貢献できる、自立した女性を育てる」という建学の理念を大切に長年女子教育に携わってきました。今回、表彰の対象となった「タイ長期フィールドスタディ」は、「平和を愛する自立した女性」を育てるという理念を具現化しようと20年前から取り組んできた教育プログラムで、これが評価されたことは、私たちの取り組みが間違っていなかったと、何よりもうれしく思います。
タイ北部の山岳少数民族の村やNGOに2ヶ月半、前後の事前・事後学習時間を加えると約5ヶ月間、タイに滞在して学ぶというプログラムは、一見、通常のインターンシップとは異なります。しかし、このユニークな取り組みを「インターンシップ」として評価して頂いたのには、選考委員の先生方や文科省の、これからの「インターンシップ」のあり方に対する深い洞察と見識があったからではないかと推察致します。気候変動のようないくつもの待ったなしの地球規模課題に直面している中で、持続的な社会をどうつくっていくかということは日本の一般企業にとっても喫緊の課題です。企業はその社会的責任のみならず、社会において積極的に新しい価値を創造していくことが期待されています。そのために必要とされる人材、新しい価値を創造してくれる若者の育成という新しいニーズに、私たちの少数民族の村やNGOでのインターンシップが有効に応えうるであろうと評価していただいたものと理解しております。
もちろん課題もあります。山岳民族の村に若い女性が一人で滞在するというのはハードルが高く、実際、参加学生数もなかなか増えていきません。選考して頂いた先生方や文科省、企業の方々の期待に応えるためにも、引き続きこの課題に取り組んでいく所存です。その意味で、今回の受賞は大変な励みになります。改めて感謝申し上げて受賞の言葉とさせて頂きます。ありがとうございました。

この度の受賞は、大学開学以来の体験学習をはじめとする教養教育の歴史と、全教職員の日々の教育研究活動の成果が認められたことを有難く、また誇りに思います。本学の掲げている「生涯就業力」を磨くためにも、欠かせないプログラムの一つと言えます。この受賞を契機に、本プログラムの一層の充実はもちろんのこと、他の教育プログラムについても、「生涯就業力」育成のための効果検証・改革を進めてまいりたいと思います。