恵泉の日本語教員養成について

2018年05月14日

ゴールデンウィークも終わり、学生たちは落ち着いて春学期の授業に臨んでいます。
今日は恵泉で取得できる資格の一つである「日本語教員」についてご紹介いたします。

本学の日本語教員養成課程には、日本語日本文化学科の学生だけが専攻できる主専攻と他学科の学生も専攻できる副専攻があります。主専攻は46単位、副専攻は28単位を取得すると修了証がもらえます。大学院で日本語教育を専攻した場合には専修修了証が取得できます。

写真はこの春に行われた修了式の後の記念写真です。主専攻が7名、副専攻が8名、専修1名の学生が修了証を手にしました。

恵泉の日本語教員養成課程には、創立以来、たくさんの修了生がでていて、国内はもとより、海外の日本語学校や大学で日本語を教えている卒業生が大勢います。

現在、この課程を担当している志賀里美先生もそのうちの一人です。恵泉を卒業して一般企業に就職した後、韓国で日本語教師となり、その後、恵泉の大学院を経て、現在は母校の教壇に立っています。

志賀先生に日本語教員養成課程について語ってもらいました。

日本語教師と国語教師はどう違うのですか?

日本語教師は国語教師とは違い、母語が日本語ではない人に日本語を教える仕事です。そのため、よく英語ができなければ日本語教師になれないのではないかと思われるのですが、実は日本国内で教える場合は、私たちの母語である日本語で教えることがほとんどであるため、外国語は必ずしも必要ではありません。では、日本人であれば誰でもできるのかというと、それも違います。

私は実習先の学生から「私が志賀里美です」と「私は志賀里美です」はどう違いますか?という質問を受けました。日本語母語話者であれば、この質問にすぐ答えられるでしょうか。日本語教師をしていると、このような質問は日常茶飯事です。このような質問に答え、なおかつ日本語だけで学習者のレベルにあった授業を行うためには、ただ日本語母語話者であるということだけではできないのです。

具体的に授業ではどのようなことを学ぶのですか?

授業では、日本語文法や日本語教育概論などの理論的なことだけではなく、実践面も重視しており、日本語教育模擬実習を学内で行った後、日本語教育実習として海外の大学と国内の日本語学校の両方で実習を行っています。また、学内の留学生との交流会や日本語学校で行われる交流会への参加、そして夏休みに海外の協定校から来日し日本語や日本文化を学ぶ「サマープログラム」への参加などを通じ、生の日本語教育に触れてもらう機会も1年次から設けています。

日本語教師の資格を取ると、どのような活躍の場がありますか?

恵泉の日本語教員養成課程には、創立以来多くの修了生がおり、国内はもとより、海外の日本語学校や大学で日本語を教えている卒業生が大勢います。今年も、修了生のうち、2名の学生が国内の日本語学校の専任講師となりました。また、近年は一般企業でも外国人採用が進んでいます。一般企業の事務などの採用なのですが、外国人社員への日本語教育ができるということも評価され、入社後通常業務のほかに外国人社員へ日本語を教えることになった学生も2名出ました。

日本語教員養成課程担当者としての思い・やりがいは?

実際に日本語教師として教壇に立つためには種々の知識が必要であるため、取得単位数も多く、実習のときには大きな壁にぶつかることもあります。でも、本学の学びが少人数制であることを活かし、普段の授業以外でも、個別に教案や模擬授業のフィードバックを実施し、きめ細かな指導を心がけています。そして、毎年、実習終了後の学生は一回りも二回りも成長して戻ってくるので、驚きとともにとても頼もしく感じ、この仕事にやりがいを感じます。

女性は結婚や出産、介護などにより人生の選択を余儀なくされることが多くあります。自分がそうであったように、いつか学生たちにこの資格が役立つときがくるだろうと思い、恵泉で諸先生方に教わってきたことを学生たちに伝えていけるよう、これからも日々の授業に励んでいきたいと思います。

女性の人生は一直線ではないからこそ、何があっても、どこにあっても、しなやかにたくましく生き続けることが大切です。そのために必要な「生涯就業力」の育成に、今、恵泉女学園大学は注力しています。本学の卒業生である志賀里美先生が母校の教壇で後輩たちの「日本語教員」資格取得を応援してくれていることは、恵泉ブランド「生涯就業力」が先輩から後輩へと確かに受け継がれていることの一つです。

海外実習(タイ パヤップ大学)
卒業生の鈴木先生も一緒に
海外実習(日本語)
海外実習(日本文化)
実習準備(恵泉の図書館にて)
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