女性国会議員と語る女性施策・子育て支援施策の概要報告 

2017年04月17日

去る3月10日、「生涯就業力」講座の特別シンポジウムとして、『女性国会議員と語る女性施策・子育て支援施策』(@子育てひろば「あい・ぽーと」麹町)を開催いたしました。金曜日の18時半開始という時間でしたが、会場は満席で立ち見も出るほどの熱気にあふれた会でした。

シンポジストは高木美智代議員(公明党・衆議院)・山尾志桜里議員(民進党・衆議院)・宮沢由佳議員(民進党・参議院)・高階恵美子議員(自民党・参議院)の4人です。
定松文・恵泉女学園大学大学院平和学研究科長のコーディネートのもと、2つのパート(PART1「議員になった理由と私のやってきた女性支援施策・子育て支援施策」、PART2「フロアを交えての対話」)の2部構成ですすみました。

高木議員
高階議員
宮沢議員
山尾議員

参加者からは「1時間半があっという間だった」「期待をはるかに超える実り多いひと時だった」「ぜひ続編を」等々の感想がたくさん寄せられました。
シンポジストとして登壇して下さった4人の方は、実に個性豊かに会場の人々の心をつかんでおられましたが、それは単に話術に長けているだけでなく、それぞれが国会議員である前に女性として、人として、人生を真摯に生きていらっしゃること、そこで直面した課題を解決したいという熱意から国会議員をめざし、多くの壁にぶつかりながら懸命に活動をしていらっしゃるゆえの魅力に他ならないことを痛感いたしました。
このシンポジウムは政党・会派を超えて、一人の女性国会議員としての日頃の活動を通しての思いを語っていただけたことも、会の大きな魅力となったことと思います。
当日の議員の方々のご発言を入れた詳細な報告は近日中に掲載予定です。
本日は、参加者の感想(一部ですが)とコーディネーターを務めて下さった定松先生の感想を載せて、とり急ぎの概要報告とさせていただきます。

参加者の感想

時間が短く感じるほど貴重で充実した時間でした。人と人のつながり、ネットワークの大切さを感じました。

(女性・36歳・子育て中の親)

施策のような大きな仕事、子ども食堂や子育てひろばのような、またはインターネット上のつぶやきのような草の根運動的なこと、それらがうまくネットワークでつながると社会を動かす可能性になると感じました。ご尽力くださっている先生方の実感のこもったお話は本当に貴重なものでした。「自然に」「いつの間にか」がまさにしなやかに強か(したたか)に、でしょうか。今日はありがとうございました。

(女性・39歳)

党を超えた女性どうしとしてのお話、それぞれのご意見を聞くことができておもしろかったです。自分がもっと勉強せねばと身が引き締まりました。

(女性・35歳)

国政を身近に感じられ、とても良かったです。国全体での支援が大事と感じました。地域力が大切ということも勉強になりました。

(男性・47歳・行政)

普段なかなか公の場では聞く機会の少ない、「女性向け」の女性国会議員の話が聞けて興味深かったです。またこのようなシンポジウムを開催していただきたいです。

(男性・36歳・地方議員)

議員の皆様のバックグラウンドからお一人おひとりの強い思いを知ることができました。女性全般の課題は幅広く、どこから取り組んでよいかわからなくなることもありますが、目標はもちつつ、できるところからしっかり取り組むことが大事なことと思いました。ネットワークのお話も出ましたが、女性ならではのしなやかさのあるネットワークを活用できたらよいなと思います。元気をいただきました。

(女性・50歳・行政)

保育園不足、高齢の親ゆえに育児のヘルプを求められないなどの課題に、先生方の考えを知ることができて良かったです。

(女性・27歳・マスコミ)

議員に対する見方が変わった。施策としての子育て支援の難しさが理解できた。

(67歳:男性)

子ども子育て支援は勿論だが、労働政策の問題は大きいと考えているので、そのことに問題意識を4人の先生が持っていらっしゃることも感じられて、期待が持てた。

(女性・44歳・子育て中の親)

女性議員に絞った選択だったため、女性ならではの視点・政策決定過程の話が聞けて良かった。

(女性・子育て中の親)

女性議員の方々の強さ、やりたいことの背景が興味深かったです。

(女性・マスコミ)

4人の議員が女性として、母として、職業人として頑張ってこられた道程にとても感銘深く思いました。これからに希望を持てます。

(女性・57歳・子育て中の親)

一人の女性として国会でご尽力されている議員の方々のお話を聞かせていただき、大変勉強になりました。私も一人の女性として、また子育て支援に携わる者としてがんばっていきたいと思いました。

(女性・32歳・行政)

企業において女性活躍も含めたダイバーシティ推進への施策や制度は整いつつあるが、実態として真にダイバーシティが進んだかというと決してそのようなことはありません。本日は国政について伺うなかで、どこに課題があるのか、国はどこを目指しているのか知ることが出来、そこから自社の状況も見つめ直すことにつながり、非常に勉強になりました。

(女性・54歳)

とても脳が活性化しました。シングルマザーをはじめとする貧困に対して、どう対処すべきか、女性らしく丁寧に息長く続けていらっしゃる議員の先生方に深く感銘しました。自分がどのように貢献していくべきか、ここに集まる方は控えめながら心のある方ばかりのようで、この力を結集できないものか考える次第です。

(男性:51歳・子育て中の親)

女子大生たちの感想

党派を越えた女性国会議員の生の声を聴けたことは非常に貴重な時間でした。今日のお話を聴き、女性一人ひとりの意識が大切で、その力は社会を変える力をもっているのだと感じました。社会の成長と共に自分も成長していけるよう、他人事としてではなく自分でもよく考えて、今の自分にできることを精一杯やってみたいと思いました。

(20歳・大学生)

4名の議員の方にお話をしていただき、それぞれの方のこれまでの人生から、これからの政策や目標などを学ぶことができました。
高木議員は、女性が活躍できる社会に向けてプランを立てた後に、法案として提出し、実現に向かわれているところがすばらしいと思いました。
山尾議員は、今回のシンポジウム参加のきっかけとなった憧れの方でした。日本の政治で、子育てしながら選挙で当選することの難しさを教えてくださり、選挙前に公開討論会をすることが日本の法律で禁止されていることについては、選挙前こそ候補者の直接の声をきくべきではないかとのお考えを示されて、私も考えさせられました。
高階議員の、幼少のころのご苦労を乗り越えたというお話から、「小さな目標にむけて、小さな努力をコツコツとする」という言葉が、現在就職活動中の私の心に響きました。また、①生涯を通じた女性のライフライン、②女性の社会参加の状況を作る、③女性の健康支援に向けて取り組んでいることを学びました。
宮沢議員は、育児と介護の両方をご経験されたからこそ、育児と介護の支援の取り組みに対する強い思いを感じました。そして、一般の女性の地方議員を増やしたいというお気持ちについて、一般の女性が議員になる難しさを感じつつ、特別な女性ではなく日本を良くしたい、変えたいという強い意志があれば、目指すことができるのだと思いました。
党を超えた4名の女性議員の方のつながりに、今後も期待し、私も今回参加した一人の女性として選挙などの政治参加をしていきたいと思います。

(恵泉女学園大学 国際社会学科3年)

女性議員の皆さんのお話を聞く機会は今回が初めてで、意外にも皆さんが私たちの身近な人のような気がしました。普通に子育てや介護を経験する中で、改善すべき事、日本がやらなくてはいけない対策を考え、行動に移した方々なのだと思いました。
これからの時代、女性、男性と区切る事なく、一人の人間として、人を考えて行くことが大切になると強く感じました。今回のお話を参考にし、私も一人の人間として、残りの大学2年間、そしてその後の人生も強く、生きていきたいと思います。本当にありがとうございました。

(恵泉女学園大学 国際社会学科2年)

政治や政治家との関わりは遠いような存在であったのですが、今回のような機会を設けていただいたことで、以前より政治家の考えや政策が身近であることを感じました。また、政治家4名の方の女性としての政治への取り組みの姿勢や参加者の女性・母としての思いや考えを知る良い勉強の場となりました。国会という男性中心の現場で働いていらっしゃる女性政治家としてのパワフルさ、そして信念を感じることで、私自身4月からの社会人生活を頑張ろうという気持ちになりました。 また、今後はより積極的に政治に関心を持とうと思いました。

(恵泉女学園大学 人間社会学部4年)

会を終えて (定松 文 恵泉女学園大学大学院 平和学研究科長)

このたびは、女性の生き方を考える「生涯就業力」講座の拡張版として、NPO法人あい・ぽーとステーションと恵泉女学園大学の共催で「女性国会議員と語る女性施策・子育て支援施策」シンポジウムを開催させていただきました。
「女性の活躍」というとキラキラのキャリア・ウーマン像が前面に出てしまいますが、人がその人なりの豊かな人生を過ごすための生活の基盤がまず大切であり、「女性の活躍」とは本当はどうなのかということをまず考えなくてはなりませんし、人の生活基盤を保証する法は国家で決まります。人の、女性の権利を拡充するためには、社会の声を確かな権利にする立法府こそが肝心です。また、一方で、国会議員も一つの職業ととらえた時に、女性国会議員という働き方、生き方はどのようなものなのだろうかと素朴な疑問もありました。女性国会議員という生き方の選択、そこでどのような生活支援策を提案しているのか、複数の党から女性議員の方々に語っていただき、フロアとの対話でより深く理解することができました。

高木議員からは「女性活躍推進法」成立までの大きな流れと、女性に関する施策のためのデータ収集や、「子ども食堂」への視察や支援策など一番長く議員をつとめている経験の厚みと洞察の深さを教えていただきました。
山尾議員は検事として関わった事件から若者と高齢女性のおかれている状況を解決するには国会で法に関わるしかないという動機で議員になったこと、子育て中の女性の選挙活動の難しさ、浪人中に出会った子育て中の女性の声を届けるために、再度議員になった今は待機児童問題により注力していること、教育費の問題について、熱く語られました。

宮沢議員は、保育士の経験、子育てネットワークを作っていったこと、育児と介護のダブルケアの10年間を経験していること、自分は議員にはならないで、地方の女性議員を増やすことを考えていたのに、声がかかり国会議員になったことなど、ご自身の支援ネットワークを広げながら、子育てと介護を乗り切った経験をふんだんに話していただきました。
高階議員は、ご自身が小学校卒業まで先天性のご病気で運動ができず、普通クラスに入れてもらえない経験をされており、普通と健康に対する強い気持ちと努力でその後の人生を歩まれたとのこと。事前打ち合わせで、2010年ぐらいまでは超党派で女性議員の集まりがあり、連携していろんな法案を練って、提案していたことなど教えていただき、選挙が多いと議員が変わり、連携が取りにくくなるという弊害もあると伺いました。
もともと80名を予定としていたところ120名の参加申し込みがあり、会場は満席で、立ち見の方もいらっしゃいました。時間の制約で2つしか質問をうけられず、対話が十分行えなかったことは残念でした。金曜日の夕方で地元が地方の議員は地元に戻ることもあり参加できなかった政党の議員の方もいらっしゃることも残念でした。しかし参加していただいた議員の方々は国会の会期中で、昼ご飯も十分に食べられないまま会場に駆けつけ多くを語っていただき、それぞれの経験をもとにその声を届けよう、あるいは声を聴いて届けていこうとしていることがよくわかりました。「女性議員」とひとくくりにしてしまいましたが、実際にお互いこうして話したことはなかったという会合の場になったことも驚きでしたし、今回たまたまですが、みなさん2世議員ではなかったことも、それぞれ経験を背負った議員の選択をお伺いできる機会になってよかったかなと思います。
賛否両論あろうかと思いますが、国際女性デーと近い日に、女性の生き方に関するシンポジウムを開催できたことはよかったと思います。大局におもねるのではなく、政治的なことから目をそむけないこと、対話をもつことの重要さを再認識した会でした。
準備に当たっては、あい・ぽーとステーションの皆様が尽くしてくださいましたことを心から感謝申しあげます。


恵泉女学園 宗雪雅幸理事長から閉会の挨拶をいただきました。

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