THE大学インパクトランキング、今年はさらに躍進です!

2021年05月03日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

4月末に「THE大学インパクトランキング2021」が発表されました。
「THE大学インパクトランキング」とは、大学の社会貢献の取り組みを国連のSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標の略称)の枠組みを使って可視化するランキングです。イギリスの高等教育専門誌『Times Higher Education』の発表(4月22日)によると、今年で3回目を迎えるこのランキングに世界から1115大学、日本からは85大学がエントリーしたとのことです。

本学の結果(国内)は次の通りです。

  • SDGs4(質の高い教育)⇒2位グループ(昨年1位タイ)
  • SDGs5(ジェンダー平等)⇒2位グループ(昨年1位)
  • SDGs10(人や国の不平等をなくす)⇒4位グループ
  • SDGs11(住み続けられる街づくり)⇒5位グループ
  • SDGs12(つくる責任 使う責任)⇒7位グループ(昨年11位グループ)
  • SDGs13(気候変動に具体的対策)⇒5位グループ
  • SDGs15(陸の豊かさを守る)⇒6位グループ(昨年8位グループ)
  • SDGs16(平和と公正をすべての人に)⇒5位グループ(昨年4位グループ)
  • SDGs17(パートナ―シップで目標達成)⇒7位グループ(昨年9位グループ)
  • 総合ランキング⇒6位グループ(昨年8位グループ)

昨年はSDGs4とSDGs5が全国1位タイでしたので、今年は1つ、ランクを落としましたが、他の領域でめざましい躍進を遂げることができました。

このランキングは、高校生が進路を考える際に、世界の課題の中から「自分のテーマ」を見つける有益な指標とされています。
本学では、FDSD研修会を通じて、2016年から取り組んでいる「生涯就業力」の中のSDGsが意識されるようになり、それをCSV(Creating Shared Value)活動の一環として位置付けてまいりました。そうした努力の成果が「THE大学インパクトランキング2021」として表れていることを嬉しく思います。

参考

恵泉女学園大学の「生涯就業力」とSDGsについて 昨年の結果について

エントリーのとりまとめにかかわったCSV委員会委員長の桃井和馬先生と事務局の野間田せつ子次長に、「THE大学インパクトランキング2021」についての思いを寄せてもらいました。

桃井和馬先生(メディア社会学)

『The 大学インパクトランキング2021』の意味

人類の築き上げた文明が今、地球をも破壊しようとしています。人間社会でも、人と人の壁が格差を生み、人々の尊厳を傷つけています。
SDGsは、そのような世界と地球の今に対して掲げられた目標で、『The 大学インパクトランキング2021』とは、それら喫緊の課題に対し、大学がどの程度対応しているかを計る新しい世界共通基準です。
教育・研究機関としての大学が、国や地域と協力し、SDGsに則って運営されることで、結果的に多くの人々に強い影響(インパクト)を与えることができる。『The 大学インパクトランキング2021』とは、だから、持続可能な世界を実現する大学の『責任の指標』なのです。
恵泉女学園大学は、今年もこのランキングで高位を得ることが出来ました。私たちはこの結果に驕ることなく、次世代を担う若者と共に歩み続けます。

野間田せつ子事務局次長

本学が、地域・社会など対外的な関係の中で行っている正課外のプログラムや取り組みについて、体系化することが求められていたところでのエントリーでした。回答を確認していく中では、特段SDGsが意識されていなかった取り組みも、きちんと把握して検証していけば目標達成のためのちいさな力になると気づかされたこともありました。今後CSV委員会の先生方が中心となり、成果・進捗状況について積極的に発信してくださる予定です。