2016年5月 9日

女の子はアインシュタインなんか知らなくていい?

2016年05月09日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

「アインシュタインよりディアナ・アグロン」という歌をご存知でしょうか?
"アインシュタインって どんな人だっけ? 聞いたことあるけど 本当はよく知らない""世の中のジョーシキ 何も知らなくても メイク上手ならいい""女の子は恋が仕事よ""ママになるまで子どもでいい""ニュースなんか興味ないし たいていのこと 誰かに助けてもらえばいい"・・・と、博多を拠点とするアイドルグループHKT48が歌っている歌です。

この春、担当している「心理女性学」の授業を終えて部屋に帰ろうとした私を一人の学生が待ち受けて、スマホの画面でこの歌詞を見せてくれた時には目が点になりそうでした。ノルウェーの教科書に、女の子は男の子に比べて能力が劣っているからという理由で、教科書に"女の子は解かなくてよい"というマークがつけられていたことを思い出してしまいました。でも、それは100年余り前の教科書の話です。
「女性の自立を妨げているのは男性社会ではない。女性自身の心の中に潜む男性への甘えと媚ではないか」と訴えて、ベティ・フリーダンが全国女性組織NOW(National Organization for Women)を立ち上げて、全米中に女性解放運動の旋風を巻き起こしたのが1966年、今から50年前でした。
1世紀・半世紀の時の流れが止まったかのような思いにとらわれている私に、先ほどの女子学生は「先生、私は勉強好きです」という言葉を残して立ち去っていきました。

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