自然への畏敬の念の大切さ~「NHK子ども科学電話相談」より

2026年05月18日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

今月初めのゴールデンウィーク中の5月4日に、NHK子ども科学電話相談に出演いたしました。
この番組は、「科学」「昆虫」「天文宇宙」「植物」「動物」「鳥」「水中の生物」「恐竜」等々に関する子どもたちの"なぜ" "どうして"といった質問に、それぞれの分野の研究者たちがスタジオで電話で答える生番組です。私は"心と体"の分野で数年前から時折出演しております。
NHK子ども科学電話相談

5月4日は、大型連休スペシャルで、下記の先生方とご一緒でした。

  • 昆虫 丸山宗利先生(九州大学総合研究博物館准教授)
  • 植物 田中修先生(甲南大学名誉教授)
  • 水中の生物 林公義先生(元・横須賀自然・人文博物館館長)

大型連休SP「昆虫」「植物」「水中の生物」「心と体」 9時台 - 子ども科学電話相談 - NHK

私が受けた質問は、①シェア畑で野菜を栽培している小2の男子から、「家の中で食べる時と違って、空の下で食べるとなぜおいしいの?」と②小5の女子から、「最近、家族や周囲の人にいら立つのはなぜ?成長期ってなんですか?」でした。この説明で分かってもらえるかしら?大丈夫かしら?・・・と戸惑いながら話したことはいつも通りでしたが、"うんうん" "はいはい" "へぇ"と、都度、うなずきの声を伝えながら聞いてくれる子どもたちとの会話が楽しかったです。

この日、私がとても心に残ったQ&Aは、小5男子の「植物に感情はあるのですか?」でした。草刈りをするときに痛くないのかと心配になり、水やりとしていると、植物が喜んでいるように感じて質問を寄せてくれたとのことでした。

この質問に植物専門の田中先生が次のようにお答えになっていました(私の記憶での概略です)。

植物に感情があるとはいえない。
でも、植物には人間の感情を生み出し、揺さぶる力はある。
たとえば、水やりをしたり世話をしていると、植物が喜んでいるように思う。
草刈りをした後に、同じ場所からまた芽を出している姿を見れば、頑張っているな、自分もがんばろうと思わせてくれることもある。
こうして人間は植物の世話をしたり心を寄せることで、心が豊かになれる・・・

そして、最後にこう言われたのです。

私たちは植物たちと、ともに栄える世界を築いていきたい。
ただ、"植物と共存・共生"という言い方は、ときにおこがましい表現かもしれない。
植物がいないと人間は生きていけないけれど、植物たちは人間がいなくても生きてきた。4億7000万年も前から生きているその時間は人間の比ではない・・・。
共存・共生を言う前に、植物の存在に大きく包まれ、守られて生きていると考えることが大切だと思う。

植物と共にありつづけるためには、植物の存在への感謝の心を忘れない謙虚さが大切であることを教えられました。

以前、お伝えいたしましたように、今週末に「恵泉スプリングフォーラム2026とリユニオンin 多摩2026」を開催いたします

緑の美しい季節です。どうぞ多摩キャンパスにお運びくださいますように、そして、キャンパスの自然を楽しんでいただきたく、ここに改めてご案内をさせていただきます。