多摩未来奨学生第1期生として本学学生が修了式を迎えました

2026年04月20日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

「多摩未来奨学生」第1期生に選ばれた本学学生の山口 瑠梨さん(英語コミュニケーション学科))が、この度、無事、課程を修了し、先日開催された「多摩未来奨学生修了式」に臨みました。

「多摩未来奨学生」はネットワーク多摩としてスタートしたもので、以前、本ブログで紹介させていただきました(ネットワーク多摩「多摩未来奨学金」での本学学生の活躍

その後、2024年にネットワーク多摩は終了しましたが、「たましん地域文化財団」(理事長は多摩信用金庫会長)の奨学金給付事業として継続されています。

*たましん地域文化財団と2025年度募集についてはこちらをご覧ください 多摩未来奨学金 2026年度応募について

山口瑠梨さんのメッセージです

私は多摩地域のキャンパスに通う中で、この地域が持つ「豊かな自然と高度な都市機能の調和」に、23区とは異なる独自の豊かさと可能性を強く実感しています。地方出身者である私から見ると、多摩地域は生活コストが安定し、人間らしい生活を送れる理想的な居住空間です。
しかし現在、少子高齢化による若年層の減少や、コミュニティ維持の困難という課題に直面しています。私は、この現状を打破するため、多摩地域が国籍を問わず多様な人々を受け入れる「世界のTama Area」へと進化すべきだと考え、修了論文にて二つの具体的方策を提案しました。
第一に、「教育インフラの拡充」です。多摩地域は学園都市でありながら、外国人留学生向けの日本語学校数は東京都内全体の約8%に留まっています。このミスマッチを解消するため、日本語教育機関の誘致や、国家資格である日本語教員資格の取得推奨など、定住を支える学習環境の整備が必要です。
第二に、「心理的障壁の解消」です。外国人への偏見や不安の根底には、直接的な交流の欠如があります。地域企業や市民、留学生が直接対話できる場を増やし、その姿を正しく発信する仕組みを構築することで、ステレオタイプを乗り越えた共生関係を築くことができると考えています。
私は現在、大学で言語について認知学、心理学、脳科学等多様な視点から研究に取り組んでいます。言語によってもたらされる差異は様々ですが、これまで様々な大学の国際交流プログラムに参加してきた中で、どの国に行っても人々のあたたかさは変わらないものだと実感してきました。多摩未来奨学生として、この知見を活かし、言語や国籍の垣根を超えて人々を繋げていきたいと考えています。多摩地域が持つ唯一無二の魅力を守り、誰もが安心して住み続けられる「開かれた地域」へと進化させるために、今後も尽力してまいります。

また、修了式に臨んだ楊志輝学生委員長からもメッセージを届きましたので、あわせてご紹介させていただきます。

楊志輝(学生委員長)

この度、奨学生在籍大学関係者として、本学を代表して2025年度多摩未来奨学生修了式に参加できて、非常に光栄に思います。たましん地域文化財団理事長の八木敏郎様をはじめ、多摩未来奨学金の関係者の皆様に直接お礼のご挨拶ができて、そして、皆様から温かいお気遣いの言葉をいただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。
当日、来賓、関係者の皆様と一緒に、15名の奨学生の修了論文の発表を聞く機会に恵まれ、大変感銘を受けました。その中で、本学学生の山口瑠梨さんが「多摩地域を、世界のTama Areaへ」と題する修了論文を発表し、内容といい、人物といい、ひときわ輝いていました。修了式の後、来賓の中央大学名誉教授の細野助博先生からも、山口さんの発表は、まさに恵泉教育のエッセンスが凝縮され、今の時代に必要とされる大事なメッセージが込められていると、高いご評価をいただきました。とても嬉しかったです。恵泉教育を通して多摩地域に撒かれた種は今後も花を咲かせ続けると確信する貴重な時間でした。

八木敏郎財団理事長からの修了証書授与
論文発表