人口減少と今どきの若者
2026年06月15日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
6月第1週に、厚生労働省が発表した2025年の人口動態統計では、年間出生数が67万1,236人、合計特殊出生率が1.14と、いずれも過去最少・最低を更新しています。
少子高齢化の加速に歯止めがかからない背景には、結婚や出産・子育てに対する近年の若い世代の意識の変化があります。
しかし、それはともすると、自由や気楽さを求める自分本位の生き方が前面に打ち出されて、「今どきの若い者は・・」という批判めいた言説が聞かれたりもします。
しかし、大学や地域のNPO活動などで若い世代の人々と日々接していると、彼らの別の顔が見えてきます。結婚や出産・子育てに躊躇するのは、心の奥底に相手を傷つけること、自分も傷つくことへの不安があるのではないか! そんな若者たちの繊細さと人間関係の不器用さ、それでも、立ち上がろうとする賢明さをもっと見つめてみたいと思うのです。
WEBで人気を博している漫画『今どきの若いモンは』(吉谷光平)、あるいは、数年前のNHK大河ドラマ「青天を衝け」のインスパイアードソング「偉生人」(Vaundy)の歌詞に、その思いを強くいたします。
少子化を真に憂えるのであれば、若者たちが未来に希望を持ちにくい今の社会をつくってきたことへの省察こそが必要。そんな思いを熊本日日新聞の「くまにち論壇」(2026年5月31日)に書かせていただきました。詳細は、熊本日日新聞社のご理解を得て、ここに転載させていただきます。お読みいただければ幸いです。