生涯就業力STEP授業についてのご報告

2023年04月24日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

4月10日に春学期が始まって2週間が経ちました。学生たちは履修登録も終えて、落ち着いて学生生活をスタートしております。

本日は先週行われた「生涯就業力STEP」授業についてご報告いたします。
「生涯就業力STEP」授業とは、河井道先生が1929年に学園を創立された時の女子教育の理念を基として、"長い人生の中で、何があっても諦めることなく、常に自分らしい目標を見失わず、大切な身近な人や地域、社会、そして世界の平和に喜びをもって尽くす力(=「生涯就業力」)を、ステップを踏んで習得していく" ことを目指しています。
2019年度から全学年必修科目として、下図のようなステップで構成されています。

この「生涯就業力STEP」は、特にⅠ~Ⅳはコアメンバーの先生方の企画運営のもと、グループに分かれての学生たちの学びを見守るファシリテーターの先生方、そして、それを支えてくれている職員との協働で成り立っていて、まさに全学一丸となった授業です。

今年のこの授業の特徴は、今、本学が置かれている状況下で学生が直面している不安に対して、学長の私からは改めて恵泉女学園大学の学びの意義を説明し、安心して学んでほしいとのメッセージを届けました。また就職支援にも全力であたることを、就職委員長の藤田智副学長と就職委員会の教員とキャリアセンターの職員から説明をいたしました。
STEPⅢのコメントシートには160通余りの感想が寄せられました。そこには共通して、「数年後の閉学のニュースにショックと不安を覚えたけれど、今日の説明を聞いて安堵し、本学での学びに改めて意欲を持った」との感想が綴られていました。
下記はそのごく一部ですが、ご覧いただければ幸いです。

  • 先生方や職員の方が、私たちのことを1番に考えてくれていること、今回の決定に至るまでものすごく悩んでくださったこと、そういったことがひしひしと伝わってきました。恵泉女学園大学で学べたことを誇らしく思いながら卒業したいと思いました。そのために、与えられたこの素敵な環境で、満足いくまで自分と向き合っていこうと思います。
  • 恵泉女学園大学が閉学してしまうことにショックを受けると共に今後の学生生活などに不安を感じていたが、学長のお話を聞き自分がこの大学に通えていることにより誇りを感じるようになった。この環境で学べることに感謝して、残りの大学生活を送っていきたい。
  • 閉学について、やはりまだショックを受けている部分はあるが、学長のお話を聞きながら改めて"生涯就業力"について向き合うことができた。これから必要とされる"分かち合いのリーダー像"を自分も目指してみたい。そのために他者と関わることや、自分の意見を臆することなく口にし、積極的に行動していきたいと強く思った。就職委員長の藤田先生の「心配しなくていい」という言葉にも、すごく安心した。いま自分に何をできるか、何をしたいか、をしっかりと考えながら、学生として貴重な時間を過ごしていきたい。
  • 就職委員会の先生方やキャリアセンターの職員の方々がお話されていたとき、すごい熱意を感じ、とっても嬉しかったです。教職員の皆さんの熱意に負けないくらい、私の心も燃えています。絶対に悔いのないよう、残りの恵泉女学園大学での学校生活を過ごします! 
  • この大学がいずれなくなってしまうことは非常に残念ですが、それ以上に、この大学がなくなる前に恵泉女学園大学の学生になれてよかったです。私は今、幸せです。恵泉で出会えた先生や職員のみなさん、学びを共にする仲間たち、そして自然に恵まれた環境で学べて、私は非常に満たされています。
  • 学長のお話や先生方の表情から私たちはとても大切にされていると改めて実感し、そのような大学に通うことができることは、とても幸せなことなのだと思いました。また、藤田先生をはじめとして、就職をサポートしてくださる教職員の方々のお言葉は就職に関して不安を抱いていた私にとってはとても心強く、安心しました。同時に私自身が積極的に活動していくことで、自分にとってよりよく明るい未来を引き寄せることが、今の私にできること、すべきことだと考えました。
  • 教職員の方々の熱意が感じられて、J202の教室に集う全員の想いが一つになったような気がしました。正直なところ、就職に対する不安が今日までありましたが、藤田先生が仰っていた"入試の仕事がなくなった分、就職のサポートに全力であたれる"という考え方がすごく合理的で、説得力があって納得ができました。また、ファシリテーター別授業では他学科の方と和気藹々と話すことができました。発表の雰囲気も良く、これから半年、駆け抜けていこうと思います。
  • 恵泉女学園大学は以前からも様々な取り組みを行っていて、あらゆるところで良い大学だと感じていましたが、閉学が決まり、全国から惜しむ声がたくさん届いたと聞き、改めて貴重な学びの場だったのだと気がつくことができました。また、就職支援のお話で1歩踏み出して何かに挑戦してみることが大切だということを学びました。
  • 学長の話で恵泉女学園大学の魅力、「生涯就業力」を身につける大切さに改めて気付けたと同時に、大学生のうちにやりたいこと、気になっている事に積極的に挑戦して後悔のない大学生活を過ごしたいと思いました。そして、卒業した後も自分を信じて生きていけるように強い自信をつけて卒業できるようにしたいです。
  • 恵泉女学園大学がなくなることが不安で、不安でたまりませんでしたが、大日向先生のお話を聞いて将来に希望を持つ事ができました。卒業生の方々が在学生のことを心配してくださって、サポートもいただけることを聞いて、恵泉女学園大学は本当に多くの人に愛されていることに気がつきました、また、恵泉が掲げる新たな女性活躍像=分かち合いのリーダーは、これからの世界で必要とされていることは確実であり、私たちが自立するためにも必要なことだと思います。この授業を通して、精神的に自立できる基礎を築いて行きたいと考えています。
  • 学長や副学長先生の言葉を聞いて、先生たちや職員のみなさんの寂しさややるせなさも伝わってきて、改めて悲しい気持ちになりました。でも、学長の「学生一人ひとりを最後までしっかりと見ます」、藤田先生の「大丈夫ですよ」という言葉が力強く、すごく安心しました。ファシリテーター別のクラスでは、初めて会う人達が多くて少し心配だったけど、みんな穏やかで優しい人達だったので安心しました。恵泉生の良さを改めて感じました。
  • 大学が募集停止になる中で、在校生に今まで以上に力を入れていくという大学の方針が伝わってきた。藤田先生の「安心してください。大丈夫!」の一言で、安心したと共に私も残りの大学生活を有意義なものにしようと心に決めた。就活はとても不安ですが、キャリアセンターを活用して、精一杯頑張ります。
  • 卒業生のことばである「恵泉の学生や先生は自分を否定してこないので安心して過ごせた」ということと、大日向先生の「何があっても自分の大切さを知ってほしい、自分の大切さを知っている人は他者を大切にできる、そこから世界平和につながっていく」という話を聞いて、「自分を大切にするということは、他者を容認することにつながり、ひいては世界平和にもつながることなんだ」と気付きを得て、爽やかな気分になった。
  • 大日向学長から「皆さんはどうか誇りを持って欲しい」という言葉がありました。私にとって恵泉女学園大学は、第2志望だったので、初めは正直、前向きな気持ちを持てませんでした。しかし、今日まで恵泉の学生として過ごした約1年間、日に日に恵泉の良さを実感し、ここの学生で良かったと思えるようにまでなりました。それは、学長も言われたように、先生から職員の方々まで、一人一人に丁寧に、受け入れ、だれも否定せず接してくれることから安心して成長していける環境だと感じたことが理由です。誇りをもって、恵泉で学べている今、とても幸せです。また、藤田先生や就職委員会の先生方やキャリアーセンターの職員の方々のお話で、漠然と感じていた就活に対する不安を、まずは2年生を一生懸命頑張ろうと落ち着くことがきできました。本日はありがとうございました。
  • 恵泉女学園大学が閉学になると知って、とても悲しい気持ちになりましたが、学長や先生方、職員の方の悲しみがとても大きいのだなとお話を聞いて感じました。恵泉女学園大学は先生方も職員も生徒のみなさんもとても優しい人ばかりでとても居心地の良い環境です。残り少ない恵泉女学園大学での学びを楽しくすごし、安心して就職活動をしたいと思いました。
  • 恵泉の教職員が最後まできちんと面倒を見てくださるという強い決意と熱意が伝わりました。受動的にならず、主体的に進路決定に繋がるような行動をしていきたいと思います。2年生での新たな出会いを大切にしながら、また一つ自分らしさを見つけていけたらなと思っています。そして最後は恵泉に来てよかった、と心から思えるような学生生活を送りたいです。そのためにもこのステップの授業に一回一回真面目に真剣に取り組みたいです。

こうした学生たちの声に接して、本学の教育を最後まで貫き、学生一人ひとりを大切に見守り、その成長に全力を尽くしていきたいと、改めて心に刻みました。

STEP授業について説明するコアメンバーの先生方

学長メッセージ

藤田智副学長から就職支援についての説明

就職支援について就職委員会の教員・キャリアセンターの職員