恵泉ディクショナリー

維持管理国際社会学科

[いじかんり]  operation and maintenance

維持管理とは

道路・橋、鉄道や空港・港湾、発電所、上下水道、さらには学校や保健所といった社会資本(インフラストラクチュアー)は、日々の生活や生産活動を支える基盤として極めて大きな役割を果たしている。これらを新たに建設することがインフラ整備とよばれる開発行為であり、民間資金による工場建設やリゾート建設も同様である。
このような社会資本という施設や工場などが完成すれば、運営の段階に入り、完成した施設が活用されるための不可欠の行為が維持管理である。
新たな社会資本の整備には、膨大な資金が必要とされ、それらの受益者の期待も大きいために、注目されがちである。その一方で、維持管理については、単年度ではわずかな資金であっても、それらの施設の物理的な耐用年数、例えば、ダムであれば50年間とかにわたっては、新規の建設費用をはるかに越える資金が必要とされるものの、その重要性については、ほとんど認識がされていない。
必要な維持管理が行われないた場合には、社会資本は劣化をおこし、本来の機能を保てなくなり、時にはその破損や崩壊などによって大きな事故につながることになる。
ODAやNGO支援によって整備された開発途上諸国の社会資本も、完成後の維持管理不足のために、完成後には使われることなく放置され、無駄な援助と批判されることも発生している。このため、人材育成の一環で、維持管理の機材の供与や技術の移転が進められているが、あわせて、今後は、維持管理の予算確保、そのための法制度の整備などの支援が不可欠である。
なお、関連する用語としては、開発、社会資本、インフラストラクチュアーがある。
恵泉では、国際関係入門、国際協力論、ODA論といった講義でこれらの用語の説明が行われている。

2012年12月20日 筆者: 谷本 寿男  筆者プロフィール(教員紹介)

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