恵泉ディクショナリー

HIV/AIDS国際社会学科

[えいちあいぶい/えいず]  Human Immunodeficiency Virus/Acquired Immune Deficiency Syndrome

HIV/AIDSとは

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)が人間に感染すると、CD4という免疫細胞のリンパ球に感染し、身体の免疫機能が破壊され、それが一定以上に進行するとエイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)となり、カリニ肺炎や結核などに感染し(日和見感染)、最悪の場合は死に至る。

HIV感染経路は感染者の精液、膣分泌液、血液、母乳に含まれ、性行為などの粘膜接触、注射針の共有や輸血、出産や授乳によっても感染する。初期感染時に発熱や発疹などの症状が表れるが、数週間で消え、以後エイズを発症するまでの潜伏期間は2-20年と長く、そのため、多くの感染者が知らずに、周囲に感染を広げてしまうこともある。

世界ではアフリカやアジアを中心に約3300万人の感染者がいる。日本国内のHIV新規感染者は08年1126人、新規のエイズ患者は431人で、過去最高となった。

現在もっとも有効なエイズ治療薬は抗ウイルス薬を併用する治療法(HAART療法)で、HIVをふくむレトロウイルスの増殖を抑えることにより、エイズ発症の遅延、症状の緩和、延命が可能となった。しかし、すべてのHIV感染者がその薬を処方されるわけではない。特にアフリカを始めとする多くの途上国では、その対応の遅れから多くの命が失われている。

■参考文献
①日本語によるエイズ情報は http://api-net.jfap.or.jp/
②国連合同エイズ計画は http://www.unaids.org/
③エイズの各種治療法や日本の医療助成制度の解説については
HIV感染症治療研究会「HIV感染症『治療の手引き』」ファックス 03-3746-9147
④毎日新聞朝刊「早めの検査で発病予防」 2010年1月6日(水)14面
⑤初めてHIV・エイズを学ぶ方には以下のエイズの章がわかりやすくかつ、視点が行き届いている。
村瀬幸治『セクソロジー・ノート』十月舎、2004年。
⑥途上国のエイズの問題についての概説は以下がお薦め。
稲岡恵美「健康への働きかけ-家族計画・HIV/エイズ・感染症」佐藤寛 アジア経済研究所開発スクール編『テキスト 社会開発』日本評論社、2007年。

2010年01月12日 筆者: 堀芳枝  筆者プロフィール(教員紹介)

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