国際女性デーと映画『藍反射』

2026年03月16日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

本学では先週の木曜日(3月12日)に2025年度卒業礼拝を、そして金曜日(3月13日)に2025年度卒業式・学位授与式を執り行いました。そのご報告は来週の本ブログでさせていただきます。

本日は、国際女性デー*にちなんで公開された映画『藍反射』について、書かせていただきます。 *「国際女性デー(International Women's Day)」(2026年3月8日)とは、女性たちの成果を称えると同時に、教育・雇用・政治参加などに残る格差や不平等、暴力の問題を考える日として、国連(UN Women(国連女性機関)が定めた記念日です。2026年は、「権利、正義。行動。すべての女性と少女のために」をテーマに、差別的な法律や慣習をなくし、誰もが平等に権利を守られる社会づくりを呼びかけています。女性の権利が男性の約64%にとどまる現状をふまえ、誰もが安心して権利を享受できる社会に向けてともに行動することが強く求められています。 出典:International Women's Day 2026: Rights. Justice. Action. For ALL Women and Girls. | UN Women - Headquarters

この映画『藍反射』は、26歳で難治性不妊症と診断された気象キャスター・千種ゆり子氏が、「若いうちから自分の身体に関心を持ってほしい」という強い思いのもと企画されたものです。
これまで"柔らかい社会派"として、認知されづらい悩みを丁寧に描き続けてきた野本梢氏が監督として、また稲村久美子氏がエグゼクティブプロデューサーとして加わって制作された作品です。

私は千種氏からのご依頼で事前に視聴をさせていただき、パンフレット用に「多様な生き方がリスペクトされる社会の確かな到来のために」と題して、メッセージをお届けしました。
"日本社会に生きる女性の生きづらさを見つめ続けて、すでに半世紀余りが過ぎた。やり残したことの多さを思いながらも、そろそろ結びのときを迎えつつある今、私はこの作品に出会えたことに深い喜びを覚えている・・・・"(『藍反射』パンフレットより、冒頭抜粋)

「産む・産まない・産めない」をめぐる女性たちの揺らぎが丁寧に、繊細に描かれている映画です。母性愛神話や「女性は産む性」という規範が今も影を落とす社会ですが、語られにくい痛みを声高にせず、支え合いのまなざしで映し出している静謐な映像に、多様な生き方が尊重される未来への希望が感じさせられます。多くの方にご覧いただくことを願って、ここにご紹介させていただきます。

映画の詳細と各地での上映情報はこちらをご覧ください
「公開初日から連日、満席を達成中。3/26までキネカ大森にて上映、ほか順次全国公開」