体験学習テーマの学び-ヒンラートナイ村

2023年02月01日  投稿者:IS 3年 M.M

サワッディーカ~!最後のブログとなる今回は体験学習テーマについて学んだことを報告します。私のテーマは「ヒンラートナイ村の紅茶」です。このテーマに決めた理由は、体験学習先を選ぶため様々なNGOや村を訪問した際、ヒンラートナイ村の持続可能な暮らしを体験し、私と同じ年齢の村の女の子2人が最近、作り始めたという紅茶に関心を持ったからです。体験学習では、なぜ豊かな自然資源がある村で紅茶が受け入れられたかを考察しました。

その結果、村で紅茶が受け入れられ理由として次のようなことが考えられました。一つ目は、村で第四世代となる若者たちが村の資源を有効活用する先輩方を見て、自分たちも何かを始めたいという気持ちを持ったこと。二つ目は、村人はお茶を飲む習慣があり、お茶が彼らの生活になくてはならないものだったこと。三つ目は、お茶が昔から大きな現金収入だったこと。四つ目は、他の村と違い若者たちが村で暮らしたいと考えていたこと。五つ目は村の女の子たちが紅茶作りを楽しんでいること。六つ目は紅茶販売で、お金を稼ぐことへの嬉しさがあること。七つ目は、紅茶作りに関する外部の知恵と村の内部の知恵がコラボレーションできたこと。そして最後の八つ目は、自然を守りながら、足るを知る村人の暮らし方と上に挙げた七つの要因が重なり合ったこと。

村での生活やインタビューなどを通じて特に印象に残っているのは「紅茶作りは自分自身と向き合う時間」と言う女の子の言葉でした。これを聞き、日々の生活の中で立ち止まり自分と向き合う時間があることで、人間としても成長ができるのかなと感じました。そしてその時間は、村人の心の豊かさと関係があるように思いました。また彼らの生き方を見て、自分は、人間に合わせるのが当たり前と考え、自然を壊しながら生活していたことに気づき、驚きました。少し自然に譲っただけで凄く環境に良いことをしている気分になっていたけれど、人間が自然に合わせて生きていけるギリギリのラインで生活をしている村人の姿を見て、私がやっていたことはなんの意味もないことだと感じると同時に自然の目線に立ち、合わせることを当たり前とする村人の生き方に感動しました。

長期フィールドスタディ<FS>での学びをどう活かすか、私はFSを終えたから何か大きな決意ができた訳でもありません。ただ信念を持って生活している人がいることを知り、世界には私が生活している日常だけではないことを学び、村人との濃い繋がりができました。体験学習先を決めるまでの学びと悩んだ時間、FSメンバーと過ごした時間、村での経験、押山先生といろいろな話をした時間、どれも日本にいただけでは得ることはできませんでした。これらは、もう一度戻りたいと思っても戻れない貴重な時間であり、大切にしていきたい思い出です。

今まで私のブログを読んで下さりありがとうございました。お世話になった皆様に感謝しています。そしてこれからFSに行こうか悩んでいる学生には、次の言葉を送ります。是非タイ長期FSに参加して下さい。楽しい事ばかりじゃないかもしれないけれど、過ぎてみると悩んでいたことがとってもくだらない笑い話になります。キャンパスにいるより100倍楽しいプログラムです。チェンマイにいってらっしゃーい!!!

村の女の子と一緒に紅茶作り