私の公務員試験奮闘記 国際社会学科

2022年10月21日
 投稿者:国際社会学科4年 田邉美樹

秋が深まり、来年3月に卒業する学生の就職活動が一段落しているなか、3年生も来年に向けて大学のキャリアセンターに足しげく通い始めているところです。本日は、大学での学びに触発され、自ら目標を定め、幾多の困難を乗り越え、見事に公務員採用試験に合格した4年生の「公務員試験奮闘記」をご紹介します。これから自分の進路を見定めたり、同じく公務員試験を目指したりする皆さんのご参考になればと願っています。

公務員職を目指すように

私の就職活動は三年生の5月から本格的に始まりました。その時期から公務員の予備校に週3~4日、通い始めました。大学の授業の後に通っていたため忙しい日々でした。
当初は、就活浪人のリスクが高い公務員志望に絞り切るのが怖かったため、民間企業と並行して公務員を志望していましたが、民間企業で惹かれるものに出会えず、自分のやりたいことが明確に決められませんでした。
そこで、自分がどんなことに興味があるのかを考えたときに、大学で学んだことを振り返りました。恵泉には、女性に関連する授業が多くあります。当時の私は、授業での学びを通して、もっと女性に優しい社会になってほしい、自分も何か女性の手助けになるようなことがしたいと漠然と思っていました。そして、公務員であれば女性の支援だけでなく、障害を持った人など、すべての人に平等にサービスを提供することができると知り、非常に魅力を感じました。
また、私は恵泉での学びから、自立した女性になりたいと強く思っていました。それは、収入面でも、私生活の面でも、さらに、一人の人間としても、自立したいと思っていました。だから多くの人を支援しながら、安定して仕事をすることのできる公務員を目指す事に決めました。民間企業との両立も考えましたが、民間企業に就職しても公務員になりたいという気持ちは消えないだろうと思ったことや、時間や体力、精神面でも限界を迎えるだろうと感じたため、公務員一本で頑張ることを決めました。

公務員試験の勉強と学業との両立を

私は、大学の授業と公務員試験の両立をしていくうえで自分の中でルールを決めました。それは、大学での課題はできるだけその日のうちに終わらせること、確実に単位を取れるように出席をしっかりすること、予備校の授業内容は授業中に覚えること、予備校の授業内容を理解できるように睡眠をしっかり取って集中して聞くこと、勉強は一日最低5時間、などでした。
以上のルールを徹底して実行したことが結果的に、合格へと結びついたと感じています。

いばらの道の先に

公務員一本で就活をするという覚悟を決めてからの日々は想像よりも過酷でした。友達が遊んでいる時間に自分は勉強をしなければならない、かといって遊んでいると「勉強しないといけないのに・・・」という焦燥感や罪悪感、切迫感に駆られ、常に時間に追われる生活が約一年続きました。もう勉強なんてしたくないのに、しないと落ち着かない、でもいくら頑張って勉強しても一向に進歩しない、という焦る気持ちを抑えながら毎日勉強をしました。試験の直前には14時間ほど勉強している時期もありました。大学では公務員志望の人が少ないため、なかなか周りの友人から理解が得られず、民間企業志望の友達から、「公務員の方が就活が楽そう」と言われたこともありました。
しかし、自分の決めた道を最後まで諦めずに努力し続けた結果、政令指定都市の市役所に合格することができました。

支えられる側から支える側に

辛い日々を乗り越えられたのは、間違いなく予備校の先生やゼミの先生、予備校の友達、一緒にオンラインで勉強をした友達、ゼミの先生、そして家族など、周囲の人のおかげだと感じています。
就活は自分との闘いのように思えますが、私は、周囲の支えがあってこそ成り立つものだと思います。私は、大の苦手な勉強と日々戦い、苦しい思いをしました。しかし、自分の叶えたい目標のためにこんなにも頑張れるのは今しかない、自分のために努力できるこの瞬間は貴重な時間であり、努力ができるのは周囲の人の支えがあってこそだと実感したことで、困難を乗り越えることができたと感じています。
私は公務員試験を受けるにあたって様々な自治体を調べ、市民のために、より良いまちづくりのために、新しいことに挑戦し、日々努力している職員の方がたくさんいると知りました。そのような先輩職員のようになれるよう、私も人一倍努力し、一人でも多くの人の幸せのために、当たり前の生活を当たり前に過ごすことのできる生活のために、努めたいと考えています。

美味しい食事は、田邊さんのエネルギーの源です。

担当教員:楊 志輝

グローバル化が進んでいる現在、国境を越えてヒト・モノ・カネ・情報などの移動が活発に行われ、世界の国々が相互に依存し、政治といえども国と国との関係は、私たち一人ひとりと無関係ではありません。領土・領海をめぐる対立、安全保障関連法の制定はまさにその良い例でしょう。貿易や人的交流で密接に関わりあっているのに、政治的・感情的にいがみ合ういまの日中関係のあり方を歴史的に紐解きます。

楊 志輝