チェンマイ戦没者慰霊祭に参列して

2023年08月23日  投稿者:IS 3年 H.K

8月15日、チェンマイ郊外のバンガード中学高等学校で行われた「チェンマイ戦没者慰霊祭」に参列しました。参列者には在チェンマイ日本国領事をはじめ、慰霊祭実行委員会の方々、バンガード中学高等学校の教員や生徒たち、定年退職後、チェンマイで長期滞在している日本人ロングステイヤ―の方々など、多くの人が参列していました。慰霊祭では日タイ両国の国歌斉唱や亡くなった日本兵へ献花・焼香を行い、故郷を思って歌われた「ふるさと」を最後に参列者全員で合唱しました。「ふるさと」を合唱しながら、自分もチェンマイに来たばかりなのに日本に帰りたいと感じ、帰れなかった戦没者の方々のことを思うと悲しくなりました。

タイ北部は、インパール作戦に失敗した多くの日本兵たちが退却中、病気や飢餓に苦しみ亡くなった悲劇の地の一つです。多くの亡くなった日本兵の遺体がその当時、放棄された寺院の敷地内の古井戸に投げ込まれたそうで、遺骨収集後、古井戸の上に戦没者の追悼之碑が建てられました。この追悼之碑がある場所は、現在、バンガード中学高等学校が管理する敷地になっています。

今回チェンマイ戦没者慰霊祭に参列し、私は、年々戦争を経験した方が減少しつつある中で、このような慰霊祭を行い、戦争の悲惨さを歴史から学び、忘れないこと、戦争を繰り返さないようにすることが「平和」に繋がるのではないかと思いました。タイ北部に逃れた日本兵に対して、タイの方々が食事を出したり、けがの手当てをしたり、親身にお世話をしていたと聞き、タイ人の優しさに心温まりました。世界各地で戦争や紛争が起きている今、ただ「平和」を願うのではなく「平和」になるために自分が何をするべきかを考え、問い続けたいと思います。

バンガード中高校にある追悼之碑