第2期体験学習を終えてーフアイイカン村

2022年11月21日  投稿者:IS 3年  M・H

こんにちは。第2期体験学習が終了しました。私は第2期が始まる前に風邪をひいてしまったため、他のFSメンバーより遅く体験学習先に戻り、学習テーマについての情報収集をしました。自分のタイ語能力の限界もあり、一つ質問するだけでも上手く伝わらなかったり、伝わってもその答えが聞き取れなかったりとタイ語での調査の難しさを痛感しました。

私の体験学習テーマは「パガヨーの民族衣装の継承と変化について」です。第1期の体験学習では実際に布を織らせてもらうことでパガヨーの民族衣装がどのようにできているのか学びました。今期は、村でどのように衣装が使われているのか、織物や刺繍を習い始めた年齢などについて質問しました。その結果、布を織り、刺繍をすることは女性の役割であり、パガヨーの女性にとって織物や刺繍ができること、忍耐強いこと、冷静であることが求められていること、衣装作りを通して、忍耐強さと冷静さを身に着けていくことがわかりました。

また、村の世代の違う女性4人(50代、30代、20代、10代)に何歳から織物を教わり始めたか尋ねた結果、10歳頃から始め13歳から15歳くらいまでに一人で織れるようになること、中学生以上の村の女性は皆、技術の差はあるものの織物ができること、小学校高学年の女の子たちも何人かは織れることがわかりました。さらに、村にはバナナの葉を割いたものを織り糸代わりにして織る遊びがあり、女の子たちはこのような遊びを通して、小さい頃から織ることを学んでいることもわかりました。

その他、30代の村人女性によると、中学生の時、学校で週1回あった地域学習の時間に女子生徒は織物や刺繍を、男子生徒は竹細工を学んだそうです。地域学習内容は学校によって異なるようですが、現在、中学校に通う村の女の子たちは、学校で織物を学んでいないそうです。そのため女の子たちは、学期休みで村に戻った時に母親や叔母、近所の人から織物や刺繍を教えてもらっているとのことでした。

このように民族衣装作りは、村の女性たちの中できちんと継承されているように見えますが、民族衣装には難しい刺繍や複雑な織り方もあり、30代になってもまだそれらを習得できていない女性もいるなど、継承が難しいものもあることがわかりました。既婚女性の上着の刺繍は、伝統的な意味のある刺繍よりも簡単で今風な新たな刺繍が増えているとのことで、これらは着る人、作る人の好みや技術以外に、村外の人たち向けに製品作りをしている影響もあるようです。

白と赤のラインはへびの骨と呼ばれる刺繍で、布と布を一枚に縫い合わせる時に使います

第3期ではまだ明確になっていない疑問点や村人たちの民族衣装に対する思いなどについて聞きたいと思います。また、村で過ごす最後の時間となるので楽しむことを忘れず、たくさんの思い出をつくりたいと思います。

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