実習で育てた冬野菜を収穫しました! 社会園芸学科

2023年02月18日
 ゼミ/授業名:園芸と人間形成

『園芸と人間形成』では、園芸が人の心や人間形成に及ぼす作用とその可能性について、座学と実習を通して学び、考えています。

座学では、港区の子育て支援施設「あい・ぽーと」で2003年~2019年まで行われてきた「親子有機野菜教室」の実践事例を中心に、農業や園芸のもつ教育力や子育て支援の一方法としての有機園芸の意味合い等を学び、実習では、教育農場で「親子有機野菜教室」の実践内容を模した体験を通して学んでいます。子どもだったら、保護者だったら、また活動を運営し支援する立場だったら・・と想像と感性を巡らせながら気付きを得てきました。

12月最後の授業では実習で育ててきた冬野菜を収穫しました!感想の抜粋とともにその様子を紹介します。

どの畑の野菜もすくすく育っています!雑草も抜きすぎないことで、自然や虫とうまく共生しています。
白菜は4㎏を超えるものも!手触りや重さ、土や葉のにおい・・五感で感じます。
ホウレンソウ、コカブ、ラディッシュ、チンゲンサイ、サニーレタスの畑。大きく育ったものから収穫します。間引きも考えさせられます。
畑で年を越す白菜をひもで縛ります。霜枯れ防止になり、さらに甘みの増した白菜になるのが楽しみです。
ハクサイの重さ、大きさが新生児と同じくらいというのは初めて聞いたが、たしかにそうだと納得し、面白いなと思った。寒い時はじっと耐え、上に伸びるべき時がくるのを待つ野菜の姿は、私たち人間も同じ、という言葉が心にしみた。畑にいたから、それがより強く感じられたような気がした。(S.O)
白菜は4kgほどあり、平均的な新生児の体重よりも重いことが印象的でした。また、普段スーパーなどで買っている白菜を調理しようとする時には感じることがあまりなかったのですが、収穫する際に白菜の葉が少しチクチクしていて痛かったです。
白菜を収穫したその日にお鍋にして食べましたが、すごく甘く、買って食べている白菜よりも美味しかったです。葉を剥いているときに小さい虫が中から出てくるなど新鮮であることを感じられました。ラディッシュとサニーレタスは、クリスマスイブの日のサラダとして食べました。ラディッシュの色がポイントとなり、クリスマスとすごく合っていて見た目も可愛くできました。(F.C)
様子を見に行く度に野菜に明確な違いが出ていて、これほどの成長の成果が肥料いらずであることが驚きです。ですが、その分雑草も元気になってしまっていたので授業開始時は草むしりから始まっていました。収穫した野菜は市販のものより歯ごたえがあって、色の鮮やかさも違っていました。野菜本来の味が引き立っていて一部は生のままで食べても十分美味しかったです。(M.M)
特にハクサイとダイコンは1年の頃を思い出すと共に、予想以上に大きくなっていて驚いた。また、1年次より、ハクサイが綺麗に仕上がっていたのでよりおいしく食べることができた。これは、枯れ草の敷き具合によっても虫の影響などが育ち方に関係してくるのではないかと思った。(N.M)
夏の野菜は凍ると細胞が解けたときに壊れてしまうが、冬の野菜は糖分が増え凍りにくくなるというのが不思議で面白いなと思いました。植物が"ロゼット状"になる理由を聞いてなるほどと思いました。(T.U)
ホウレンソウは、そんなに大きくなるの?というくらい育っていました。恵泉のホウレンソウは他と比べて甘いと聞いた通り、お浸しにして食べると本当に甘みが強かったです。ハクサイの頭?中?がかたくなっていて、「おぉ、かたくなっている」とたくさん触りました。ハクサイを収穫する際、変な体勢で包丁を扱っていた私は筋を痛め、姿勢も気をつけなければならないことを学びました。澤登先生がハクサイの下の方をザクザク切り落としていたのですが、そんなに豪快にいっていいんだと驚きました。(M.W)

担当教員:澤登 早苗

有機農業学やアグロエコロジーは、従来の農学が目指してきた生産効率性第一主義の農業生産ではなく、地球温暖化による気候変動や生物多様性の減少などの環境問題や都市化の進行に伴う貧困問題などの社会問題など、新しい課題にも、柔軟に対応可能で、かつ人々の暮らしに潤いを与えることができる、多面的な機能を持ち備えた持続可能な農業のあり方を模索するために、細分化された分野をもう一度組み合わせて横断的に、総合的に考える科学です。

澤登 早苗

担当教員:丸橋 亮子

子ども、特に0・1・2歳児の発達や遊び、取り巻く大人や環境への支援を発達心理学と保育学の視点から考えています。大人になると言葉に頼ってしまいがちですが、子どもの表現は実に様々!そしてその表現は子どもにとって"必然"です。一見不思議な行動も、「何故そうしているんだろう?」が共有できたとき、子どもの世界の素敵さが見えてきます。子どもの世界と大人の世界の橋渡しをしていくことが私の願いです。

丸橋 亮子