子育て支援実践Ⅱ(保育士) 全学科オープン資格・養成課程

2022年07月03日
 ゼミ/授業名:子育て支援実践Ⅱ(保育士)

『子育て支援実践Ⅱ(保育士)』では、保育者として子どもと関わり、保護者の子育てを支援するために必要な知識・技術の基本を身に着けることを目指して、実践やワークを交えながら授業を行っています。先日の授業内では「チャイルドビジョン」(CAP版)を用いて子どもの視野を体験しました。

<「チャイルドビジョン」をつけた状態で立ったり膝立ちになったり、すれ違ってみたり・・子どもの視野で周囲の見え方をそれぞれに工夫しながら体験してみました>

学生の感想を抜粋して紹介します。

ショッピングモールなどで子どもが前から走ってきてぶつかりそうになったりすることがあるのですが、この「チャイルドビジョン」を使ってみて、ひとつのものに集中していたり、少し首を傾けるだけで自分の見ている世界とは違うのだと思いました。視野の横の幅が狭まるのはもちろん、縦の見える範囲が狭まり、いきなり人が前から来ると至近距離になるまで気づけないと思いました。(Y.N)
動いている影が、物凄く怖く感じました。子どもに近づくときは、声かけてからにしようと思いました。自分もこんなに視野が狭い過去があったことに驚きを感じました。(M.I)
最初はあまり変わらないと思いましたが、外に出て歩くと少し違和感を感じました。付けながらしゃがんで作業をしていると横を誰かが通るのにギリギリまで気づけず、周りに注意する必要があると思いました。良い体験になりました。(M.S)
視野が狭くなっていることで、ものが急に近づいてくると驚きや怖さを感じた。そしてそこから、子どもの視界というものは興味を持ったもの1点を集中して映すようになっているのではないかと考えた。それは子どもが捉えたものをよく見えるようにするための特性なのかなとも感じた。(K.S)
体験して、自分より視野がかなり狭くて驚いた。子どもは近くを通るのが見えていない為、大人は注意しなければならない。視野が広くない子どもが一斉に遊ぶのは必要なことだが危険もあることを実感した。(T.K)
自分が小さい時は周りが全て見えていると感じていましたが、成長した今子どもの視点を体験してみるととても視野が狭くてびっくりしました。転んだり、物にぶつかったりする事が多かったのは視野が狭く見えていなかったからなのだと思いました。(Y.H)
低い景色しか見えないので周りの人が横を歩いていたり、急な動きをされるとびっくりしました。当たり前のことですが大人が大きく見えました。大人より子どもの方が視界が狭く、外で遊ぶときはさらに、大人が気を付けないと危ないとあらためて感じました。(H.K)

恵泉では保育士養成課程はありませんが、このような保育に関連する授業や子育て支援員研修、さらに保育士試験勉強会等を通して、保育士試験合格を目指す学びの機会があります。
様々な状況におかれた子どもや子育て家庭を支えるためには、幅広い視野や柔軟に考え対応する姿勢が大切です。保育の勉強に限らず、聖書、国際、平和、人や自然、環境・・多様な学びで人間性を磨いた皆さんは、相手に寄り添い力になってくれると感じています。

保育士(国家資格)資格取得支援

担当教員:丸橋 亮子

子ども、特に0・1・2歳児の発達や遊び、取り巻く大人や環境への支援を発達心理学と保育学の視点から考えています。大人になると言葉に頼ってしまいがちですが、子どもの表現は実に様々!そしてその表現は子どもにとって"必然"です。一見不思議な行動も、「何故そうしているんだろう?」が共有できたとき、子どもの世界の素敵さが見えてきます。子どもの世界と大人の世界の橋渡しをしていくことが私の願いです。

丸橋 亮子