タネとヒト 社会園芸学科

2022年05月17日
 ゼミ/授業名:専門礎演習Ⅰ(2年ゼミ)

春の短冊形花壇をデザインした先輩の説明を聞く

社会園芸学科2年生の専門基礎演習Ⅰ(ゼミ)では、学科全員が【花壇づくり】と【環境要因、心理要因の測定と評価】を行います。花壇づくりの実践と、研究の方法を並行して学ぶユニークな授業です!この学びを通して、【人と人、人と自然をつなぐあり方を探求する「社会園芸学」】を理解していきます。
花壇づくりでは、4月にタネ播き、5月にポット上げ、6月に植え付けを行う予定です。今回は学生がタネ播きの感想を書いてくれました。

4月26日(火)2年ゼミでは、メイン広場に面した短冊形花壇と三日月花壇に植えるための草花のタネ播きをしました。10粒ずつ包まれたタネが一人一人に配られたのですが、当日はとても風が強く、小さなタネが飛ばされないように、恐る恐るセルパックに1粒ずつ播きました。
私は事前に、タネを包む作業も手伝いました。全部で10種類の草花を人数分、10粒ずつ包んだのですが、種類によってタネの大きさや形、いろどりも微妙に違ってとても興味深かったです。
ちょうど読んでいた本(グロッセ世津子(2003)『園芸療法のこころ―ひとりひとりの物語から―』ぶどう社)にとても共感をしたので、皆様にも共有したいと思います。少し長いですが引用します。

私は、人も種もいっしょだな、と思います。人間は、「その人なりの花」を咲かせる情報を、すでに持って生まれてきているんです。それなのに、親は、教師は、指導者は、「バラの花になること」が、その子やその人にとって幸せなんだと信じてしまうと、「バラになれ、バラになれ、」と言って、育てたり、教えたり、指導してしまうのではないでしょうか。でも、その子、その人の、「いのち」は知っています。自分らしい花は、なになのかを。もし、それがバラでなかったとしたら、「違うよ、違うよ」というサインを送ってきます。親は教師は指導者はそうしたサインを理解できずに、「どうして、この子は、この人は、私の思い通りに育ってくれないのだろうか」と、焦ったり、悩んだり、自分の信じる方向にもっと強く軌道修正しようとしたりします。その子、その人のために、良かれと思って、ますます頑張ります。でも、成果が見られないと、「こんなにがんばっているのに報われない」と思ってしまいます。その子、その人の努力が足りないと言って、その子、その人のせいにしたりします。サインの読み取り方とか引き出し方という点で、親や教師や指導者のひとりよがりの思い込みや技量不足のせいかもしれないのに......。 
グロッセ世津子(2003)『園芸療法のこころ―ひとりひとりの物語から―』ぶどう社p.147-148
私はこの文章を読んで、タネもヒトも生まれた時から、自分の個性を持っているのだなと思いました。タネを播くときに、花の名前や育て方を学ぶように、自分の個性を深く知るには自分に素直になって、自分が生き生きとできる環境を見つけることが大事ということを知りました。私たちが育てているタネたちもいい環境で育つように、花を咲かせるように、大事に育てていきたいと思います。

(Y.N.)

タネ播きのあとは、植え付けまでの間、社会園芸学科2年生全員が、順番に苗の水やり当番に当たります。平日は毎日、朝夕2回、苗の様子を確認して、必要に応じて水やりをします。
草花の成長の様子は、授業ゼミ紹介ブログでお伝えしていきます。どんな花壇ができていくか、ぜひ一緒に見守ってください! 

春学期2年ゼミの前回の様子はこちら

黒土、赤玉土などを混ぜて用土づくり
よく混ぜた用土をセルパックへ入れる
植物名品種名を書いたラベルを立ててタネ播き
タネが飛んでいかないように注意深く
1マスに1粒ずつタネ播き
水やり
タネ播きのあとにキャンパスのバラ園
(Keisen Wild Rose Garden)見学

担当教員