里地里山活動と稲刈り 社会園芸学科

2019年11月15日
 ゼミ/授業名:教養基礎演習ⅠⅡ/生活園芸

恵泉では社会園芸学科が中心となって、小野路の里山環境を保全するために、2010年から恵泉里地里山活動に取り組んでいます。今年も例年通り6月8日の一年生合宿で田植えを行い、10月11日、15日の「生活園芸Ⅰ」の授業の中で稲刈りを行いました。

地元のNPO法人みどりのゆびから相談を受けてスタートしたこの活動は、みどりのゆびをはじめ、地元農家や町田市、その他多くのボランティアの方々との協働で今年で10年目を迎えました。現在、社会園芸学科ではこの活動を1年生の教育プログラムに組み込み、籾播き、田植え、稲刈り、試食までの一連の流れを体験しています。

11日の稲刈りは、曇り空の下社会園芸学科の学生を中心に実施しました。しかし、翌日には台風19号の上陸が予想されていたため、稲を天日干しにする「はざかけ」は行わず、刈った稲を稲わらで束ねるまでの作業となりました。稲刈りが初めてという学生も多く、最初はイナゴにキャーキャーと歓声を上げながら、不慣れな手つきで鋸鎌で刈り始めました。ある程度稲を刈ったら、一部の学生には束ねる作業に回ってもらいました。束ねには慣れが必要なため、束の量が少なかったり、束ね方が緩かったりしましたが、この作業も交代して全員が体験できました。1時間足らずの作業でしたが、終盤は作業も少しはかどり、当初予定していたよりも広い面積の稲刈りを終えることができました。

台風が去った15日、今度は日本語日本文化学科の学生を中心に残りの稲刈りと、束ね、そしてはざかけを行ってもらいました。さらに17日、有志学生とともにもち米の稲刈りも行い、不順な天候続きだった今年の稲作も無事収穫を終えることができました。

担当教員:宮内 泰之

個人の庭から原生林まで、造園学は幅広い緑地空間を研究対象とする分野です。私は主に日本庭園の植栽デザイン、まちのみどり、里山の植物や生態系等をテーマにしています。庭や公園に植物を植え、維持管理していくためには、その植物の性質や本来の姿を知ることが欠かせません。また、植物は昆虫をはじめとする様々な生き物と密接な関係を持って生育しています。そのような植物のあり様を、現地調査を通して明らかにしていきます。

宮内 泰之