タイのエスニックグループについて

2013年09月19日  投稿者:飯嶋歩美(国際社会学科3年)

プラスー先生にタイのエスニックグループについてお話を伺いました。
タイにはおよそ60の言語グループ、30ほどの民族が存在します。政府によって山岳民族と認められている民族をチャオ・カオと呼びますが、彼ら以外にも民族は多数存在し、当初政府はタイ語を話さない民族に対して同化政策を行っていました。しかし、最近は同化ではなく民族の多様性を重視するという方針になってきています。

まず、どんな民族が存在するのか、そしてそれぞれの民族の特徴について伺いました。タイには山岳民族だけでなく平地で暮らす民族や海洋民族も存在することを初めて知り、彼らがそれぞれ独自の文化を持つこと、また彼らの国籍取得に関する問題の深刻さについて知ることができました。

次に、カレン民族の生活、村に伝わる伝説や儀式、そして彼らが行う循環型焼畑農法について詳しく伺いました。循環型焼畑農法にはいまだ、効率が悪い・環境破壊につながる・温暖化の原因になる、というような偏見を持つ人が多数います。しかし実際には、この農法は自然を持続的に活用し、生物の多様性を尊重するものです。そして循環型の畑があることによって、カレン民族の伝統や文化、色んなものが守られています。彼らは「水を飲むもの水を守るべし森に生かされるもの森を守るべし」という昔からの教えをもとに自分たちが何に生かされているのかを考え、それを守っていくという生き方を実践しています。

その後、今エスニックグループが抱える問題についても伺いました。
実際に村に入る前に知識として情報を得ることができて良かったです。
プラスー先生は、私たち個人のテーマに関係する話をさらに加えて、わかりやすく説明してくださり、とても勉強になりました。

まずはプラスー先生に自己紹介

エスニックグループの分布図