1年ゼミ 日本語日本文化学科

2022年12月15日
 ゼミ/授業名:中村ゼミ

なんと言っても夏目漱石は近代文学の入門であり、かつ最高峰です。このゼミでは、多くの人たちが高校時代に読んだ『こゝろ』に焦点を当て、「個人」や「恋愛」、「家父長制」や「明治の精神」のような近代を考える上で重要な問題をさまざまな角度から考えようとしています。
漱石という人の思想や作品に触れながら、文学の研究に必要な文献の調査方法やまとめ方の基礎を身につけてもらいたいと思っています。

この日は、漱石について調べるために必要な文献の収集方法を確認するために、図書館に向かいました。まだあまり図書館に慣れていない1年生たちは、全集や研究書がぎっしりと詰まった図書館に圧倒されている様子でした。
最近はCiNiiなどでPDF化された論文ばかりを使って発表をする人が多いですが(確かに便利です)、まずは紙資料で論文や資料にあたることの大切さを再確認したいです。

教養基礎演習Ⅱ 中村ゼミについて

このゼミでは夏目漱石の「こころ」を通して大学で学習する上で重要なことを学べます。第一段階として中村先生から「こころ」という作品について、夏目漱石の生い立ちや作品を作るうえでの心情や事情、更には近代の情景、作品自体の時代背景や作品の成り立ちについても深く触れ、それによってじっくり作品に向き合い作品へ自身の視点を様々な方向へと自在に動かせるだけの情報を手に入れることができました。第2段階として図書室での情報取集の仕方やゼミ生全員での意見交換を重ね、大学での学習方法や発表までのフェーズをしっかりとアシストしてもらいました。このように本来であれば躓きやすい「大学での学習」という壁を越えるまでを階段にしてくれるようなゼミです。

(日本語日本文化学科1年O.M)

恵泉のゼミは少人数なので、作品について、ゼミ生一人一人の意見や姿勢の違いを確認しながら、お互いに高め合えるのが魅力です。担当者としても、毎回学生の皆さんからさまざまな視点が出てくるのがとても新鮮です。

担当教員:中村 晋吾

私は宮沢賢治という作家を中心に勉強してきました。賢治は、宇宙の小さな砂つぶとしての地球、そしてそこに住む一つの生命としての人間と、それぞれが生を営んでいる環境のあり方の関係について、繰り返し問い続けた作家です。SDGsが叫ばれ、また、さまざまな「人類の危機」が懸念される現代ですが、地球という場所で自然と向き合いながら、人類全体の可能性と問題を大きく捉えようとしていた賢治の視座は、今まさに必要なものであると考えます。賢治が、「ほんとうの幸い」を求めていたのかを、探求していきたいと思っています。

中村 晋吾