春学期の教養基礎演習(1年ゼミ)を振り返って 国際社会学科

2018年09月05日
 投稿者:李 瑛華(イヨンファ)
 ゼミ/授業名:教養基礎演習1年春学期

私は李泳采(イヨンチェ)先生の教養基礎演習(1年ゼミ)を初めて受けてみて、沢山考えさせられたことが多かった。このゼミでは毎週韓国・朝鮮関連の映画やドラマを見て、女性問題、障がい者問題、若者の恋愛問題、南北統一問題など、今の社会問題とつなげて考えることができた。また韓国アイドルなどの音楽(K-POP)や韓国の民族楽器(サムルノリ)を直接授業で体験するなど韓国文化にもたくさんふれた。

私は神奈川県にある朝鮮学校を卒業した在日コリアンであるため、高校の時から韓国の文化や北朝鮮の文化について学んだりもしたが、このゼミでは高校の時とはまた違った視点から考えられることが多かった。正直初めて李先生と知り合ったときは、韓国の方だったので自分が朝鮮学校出身であると言ったら何と思われるかわからなく不安もあった。普段、朝鮮学校といえば北朝鮮よりの学校という考え方が世間では一般であるので、怖い気持ちもあったし、朝鮮学校出身と言うことに対して躊躇もしていた。

けれど李先生とゼミの講義を通して沢山話すようになり、その上李先生は朝鮮学校について詳しく知っており、全く朝鮮学校を悪く思っていなかったことがわかり安心感も出た。また、李先生のゼミだったからこそ、水道橋で開催された市民団体の学習会などにも参加する良い機会を持つ事もできた。このゼミを通じて韓国や北朝鮮についてゼミの学生とも語り、さらに知識を増やしたいと思えるようにもなった。

ゼミ自体もとても好きだった。ゼミのみんなで楽しく交流会(食事会)に参加する事も出来た。その場で、李先生とも個人的に沢山の話をしてもらったことで、韓国に留学したいことと、英語などもちゃんと身につけていこうと固く決心できた。

私は小学校や中学校、高校のときから少人数で授業を受けてきたので、ゼミで少人数で授業を受けることに対しとても楽しく感じた。90分の一般講義では、たまに苦に感じるときもあったが、このゼミでは全く感じることがなかった。そしてゼミには元々仲の良い子達が多かったから楽しめたということもあったが、まだ仲良く慣れてない子達とも、ゼミの食事会やゼミの授業などで仲良くなれたからこそ自分が今こうして1年春学期のゼミが本当に楽しかったと言えるんだと思う。

ゼミの子達ともせっかく仲良くなれたのに秋にはバラバラになってしまうのが悲しく思う。しかし、私はこの1年春学期のゼミを通じて、韓国の聖公会大学に半年でもどうにか留学したいと強く思うようになったし、日本と朝鮮半島の問題に関してもどんどん知識を深めていきたいと新しい目標をみることができたので、秋学期にもさらに努力していこうと思っている。本当にゼミがすでに終わってしまったことが残念ですが、楽しいゼミだった。

ゼミ食事会の様子

担当教員:李 泳采

日本と韓国・北朝鮮の関係を、国際関係、政治、社会、文化、歴史、市民交流など多様な視点から理解することで、日本と東アジアの平和共同体の可能性とその道を模索することを目指す。日本と一番近い隣国の社会を勉強するうちに、日本社会の過去・現在・未来が理解できることになり、東アジアにおける自分の将来のやりたいことや夢がもっと具体的に見えてくることを期待している。

李 泳采