ゼミ合宿 人間環境学科

2015年06月05日
 投稿者:世戸口美樹
 ゼミ/授業名:篠田ゼミ

篠田ゼミでは、毎年ゼミ合宿で卒論発表会と、その地域の自然に触れる体験活動を行います。今回は、2014年8月下旬に行ったゼミ合宿の様子を、世戸口美樹さんに執筆してもらいました。


私たち篠田ゼミでは、3年生と4年生の合同計8人で、奥多摩へゼミ合宿に行ってきました。
8月下旬、合宿先の奥多摩は青々とした山に囲まれており、東京とは思えないほど自然が豊かでした。近くにコンビニはそうそう無く、奥多摩駅の近くには東京最西のコンビニがぽつんとある程度です。最寄駅から森の中の橋や畑の脇を通り、宿へ着きました。 1日目は、宿に着いたらすぐに卒論発表をしました。4年生の卒論発表は3年の私にとってとても興味深く、これから卒論を書くにあたっての参考にもなりました。 2日目は、今回の合宿の一番の楽しみでもあったラフティングをしました。ラフティングとは、ラフトボートと呼ばれるゴムボートに乗り、パドルを使いみんなで力をあわせて川下りをするレジャースポーツです。近年過疎化が進む奥多摩では、活性化のためにさまざまな取り組みが行われてきました。その中でも奥多摩特有の豊かな自然を利用した観光産業が注目されており、そのひとつがラフティングとなっています。源流近くなので水は冷たく澄んでいたのが印象的でした。激しい水流の中を下っていくのはスリリングでもあり、とても楽しかったです。

午後はわさび栽培をしている農家の方を訪問しました。奥多摩では江戸時代からわさび栽培が始まり、山の沢沿いにわさび田が多く開墾されてきました。しかし最近は後継者不足が深刻な問題になっています。町では「奥多摩わさび塾」などの取り組みや、特産物として観光客へのPRも行っています。わさびの栽培場所は、未舗装の山の中を車で進んだ、土地の高いところにありました。傾斜は25度にもなり、とても急でこのなかで作業をするのは重労働です。実際にわさびを獲ってみると、茎からもつんとしたわさびのいい香りがしました。その日の晩に行ったBBQで実際に収穫したわさびをおろしましたが、生のわさびはいつも食べているチューブのわさびとは別物で、また違ったおいしさがありました。

最終日には関東随一の規模を誇り、都の天然記念物にも指定されているという日原鍾乳洞に行きました。かつてここは山岳信仰のメッカとなっていましたが、現在は観光地として人気のスポットとなっています。洞内は年間を通じて11度に保たれており、神秘的な雰囲気の中を探検気分で楽しみました。 3日間、楽しみながら奥多摩の自然に触れ合うと同時にゼミの親睦を深めることができ、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。 2か月後の文化祭では、奥多摩について紹介すると共に、奥多摩産の新鮮なわさびや奥多摩イチ押しのわさびチーズタルトを販売させていただきました。

宿からの景色

ラフティング1

ラフティング2

わさび農家の方・わさび

文化祭の様子

担当教員:篠田ゼミ

環境問題は家庭生活、地域社会、学校生活など身近な場所から地球規模まで、さまざまな領域と絡み合っています。難しい議論はたくさんありますが、自分にとって快適に暮らすこと、自分以外の人々――同じ国に住む人や遠くの国の人――にも自然にも負荷をかけないこと、と考えれば単純なことかもしれません。ワクにとらわれず一緒に考え実行していきましょう。

篠田ゼミ