全学年合同見学ツアー 日本語日本文化学科

2014年07月07日
 投稿者:篠崎美生子
 ゼミ/授業名:篠崎ゼミ

5月末の晴れた土曜日、日本近代文学を扱う篠崎ゼミの1年生から大学院生まで、総勢34名で、神奈川近代文学館で行われた太宰治展を見学してきました。人間太宰の情念にたっぷりひたったあとは、山下公園で点心ランチ。午後は希望者を募って、日本新聞博物館を見学しました。参加者からのメッセージを、どうぞお楽しみ下さい。

1年生M.Nさん
5月24日、篠崎ゼミでは一年生から四年生までが一緒に、神奈川県近代文学館で2014/4/5~5/25まで行われていた、太宰治展へと行ってきました。
桜木町駅に集合し路線バスで神奈川県文学館まで移動しました。
神奈川県近代文学館では入り口にとても美しいバラ園が有り、園芸が必修である事も有り、皆でバラの美しさで盛り上がりました。

太宰治展会場へと移動し、中を見学しました。
今回の太宰治展の正式名称は「生誕105年 太宰治展 語りかける言葉」でしたが、たしかに言葉一つ一つの重みを理解出来るような展示になっており、見ているだけで沢山の事を考えさせられ、太宰治という人を少し身近に感じることが出来ました。

その後、中華街への移動し各自昼ごはんを調達後、再度山下公園へ集合しました。
山下公園では、先生が用意して下さったレジャーシートをしき、学年関係なく感想を言ったり大学生活について先輩に質問させて頂けたりと良い刺激を頂くことが出来ました。
その後は新聞博物館へ行く組と行かない組に分かれ行かない組はそこで解散となりました。

普段、あまり触れることが無かったこのような展覧会に行くことが出来、とても新鮮で、これまで何気無く読んできた太宰治への理解が深まりました。
とても楽しく学べた1日となりました。

2年生M.Sさん
ゼミの課外授業として、太宰治展に行きました。
小さな展示館の中には所狭しと有名な文豪たちの原稿や写真、手紙が並べられていました。
友人と一緒に見学しましたが、私とは違うところに着目していたり、ひとりでは決して気づけないような部分に気づいていたりしていてとても刺激になりました。文豪たちの生きていた時代についてのイメージがより固まって発表に大いに役立てることができました。
見学をしたり、中華街に行ったりと、貴重な体験ができたとともに楽しい思い出にもなり、とても充実した一日でした!

2年生K.Yさん
私は、太宰の中高時代のノートの落書きが、草稿などよりも印象的でした。
太宰はとても絵が上手く、完成度の高い落書きを、授業の合間に描いていたようです。彼がちゃんと授業を聞いていたのか、少し気になりました。
また太宰は、ノートの端に「芥川龍之介」という名前を何度も書いて練習していたり、芥川と同じポーズをとっている写真を撮ったり、芥川に非常に憧れを抱いていたのだと、感じさせる一面も見られました。
太宰展は、小説の魅力だけでなく、太宰治という一人の作家のお茶目な部分も映し出す、素晴らしい展示展だと感じました。

2年生M.Nさん
初めてのゼミで課外授業。大学での授業とは違い、外でのお勉強。
遠足気分で楽しんで学べ、大好きな太宰治の生原稿やプロット、メモ帳を見ることができて感動しました。太宰のメモ帳には一見まとまりがないような単語たちが、ページいっぱいにバラまかれていましたが、これらが物語になったんだと想像すると胸が熱くなりました。まさか、太宰が自殺したときの新聞の記事も見られるとは思いませんでした。
お昼は横浜中華街で好きな物、気になったものをそれぞれ買って、公園でレジャーシートを広げて食べました。あつあつの肉まんを両手で持ってかぶりつき、口いっぱいに旨みが広がって、ほっぺたが落ちそうでした。あれは何個でも食べたかったです。普段中々会う機会のない先輩や後輩ともコミュニケーションがとれて、素敵な昼食でした。
とても充実した課外授業でした。

3年生 K.Hさん
5月24日、篠崎先生のもと、わたしたちは朝から横浜へ!天気も良く、「あかいくつバス」に乗って、神奈川県立近代文学館へ行きました。
「太宰治展」わたしは、神奈川県立近代文学館どころか、太宰展さえ初めてでした。もっとサラッと見られてしまうものなのかと思っていましたが、そんなことはありませんでした。太宰の手記を食い入るように読むひと、ラブレターを見て笑うひと...恵泉生34人は、めいめいがめいめいに「太宰治展」を楽しみました。

3年生 H.Yさん
午後は日本大通り駅の近くにある日本新聞博物館に行ってきました!
建物に入ってみると大きな階段が目の前にあり、どことなく法廷を思わせるような内装に感激しました。階段を上がったところに受付があり、チケットを購入していざ出発!
入った瞬間、見えてきたのは下の階にある大きな輪転機。想像以上の大きさにびっくり!

入口を進んだ先の企画展示室ではちょうど「笹本恒子 100歳展」(2014.4/5~6/1まで)という展示が行われていました。笹本恒子氏は日本初の女性報道写真家で、現在も精力的に取材活動や執筆活動を続けている方です。今年100歳を迎えられる笹本氏が取材で撮りためた写真が数多く展示されていました。戦前から戦後の昭和、平成に至るまで現代に名を残す様々な著名人の貴重な写真が展示されており、思わず写真一つ一つに見入ってしました。

主に3階にある歴史ゾーンという常設展を見たのですが、新聞の発生期から現代にいたるまでの新聞の歩みが貴重な資料とともに展示されていました。フロアがとても広かったので展示コーナーを出る頃にはすっかりクタクタ(笑) 時間もあまりなかったので全部回ることはできなかったのですが、とても勉強になりました!メディアに興味がある方にとってはとても面白い博物館だと思うので、ぜひ一度足を運んでみてください!

太宰治展

山下公園でランチ

担当教員:篠崎 美生子

日本の近代小説を一緒に読みましょう。国語の教科書などに載っている「名作」も、大人の目で読み直してみると、新たな発見があります。小説を読み、解釈することを通じて、「常識」を疑う力を身につけたり、言葉というものの重さについて考えたりしていきましょう。

篠崎 美生子