富士山フェロシップ 歴史文化学科

2014年04月14日
 投稿者:高濱 俊幸

4月10日、晴れ。今日は歴史文化学科の特別フェローシップ、学科の1年生全員が教員といっしょに富士山を見学に行く日です。多摩センターのいつもの学バス乗り場に集合し、バス2台に分乗して出発。途中は渋滞もなく、予定よりも少し早めに目的地に到着しました。最初に訪れたのは、富士ビジターセンター。富士山は昨年世界遺産となりましたが、世界中から集まっている観光客の姿に、そのことを実感することができました。

しばらく展示物を見学した後、講義の時間となりました。山梨県庁の小池正幸先生が、文化遺産としての富士山について、絵画から信仰までさまざまな角度からお話しくださいました。「富士」という名の山が日本中にあるだけでなく、外国の山にもあることなど、これまで知らなかったことを学ぶことができました。また、今回の行程に含まれている旧・外川住宅と忍野八海についても事前に詳しい知識を得ることができました。講義の後はお昼ご飯となり、山梨名物の「ほうとう」をいただきました。

午後、見学を再開。訪れた旧・外川住宅は御師(おし)住宅で、御師とは社寺へ参詣者を案内して参拝・宿泊などの世話をした人のことです。世界遺産としての富士山の構成資産ともなっている「御師旧外川住宅」は、1768(明和5)年以来の歴史をもつ古い建物で、富士信仰のために巡礼に来た人々の姿を彷彿とさせる品々でいっぱいでした。ここでも富士信仰や、かつての巡礼路の様子などについて、お話を伺うことができました。

忍野八海もまた構成資産の一つで、今回の行程で一番賑わっていた場所でした。池の畔で全体写真を撮った後、短いながらも自由行動がありましたから、おやつを食べたり、お土産を買ったりして過ごしました。帰りのバスではますます会話も弾み、「仲間」を意味する「フェロシップ」の第一の目的も知らず知らずのうちに達成されていました。

ビジターセンターでの講義

昼食はほうとう

御師住宅にて

池の前での全体写真

忍野八海より富士山を望む

担当教員:高濱 俊幸

1日の出来事を日記につけるとき、いろいろな書き方があるように、歴史にも、いく通りもの物語り方があります。そして、様々に歴史を語ることは、モノの見方を変えてみることでもあります。上から、下から、斜めから、視点を変えて眺めてみたいと思います。人間の世界は思った以上に複雑怪奇です。

高濱 俊幸