ゼミ紹介(動画つき) 日本語日本文化学科

2009年12月25日
 投稿者:武田 徹
 ゼミ/授業名:日本文化史演習Ⅲ(メディアと社会)

授業ゼミ紹介ということですが、一回目なのでゼミ紹介を担当教員からします。

うちのゼミは「日本文化史演習 III(メディアと社会)」と題されています。そのココロは、といえば、マスメディアが普及した現代社会において、政治、経済、文化の全てはメディアとの関わりを視野に入れて議論する必要がある。たとえばテレビで田原総一朗や古館伊知郎を前に、いかにうまく自分をアピールできるかどうかが政治家生命を決めますし、ケータイで配信されることで、いかに小説が、その姿と内容を変えざるをえなかったか、それを視野に入れずには、現代小説のリアルな部分は論じられません(言うまでもないことですが、これはケータイ小説が好きか嫌いかとはまったく別の話です)。

つまり、なんでもメディアを経由させなければ議論できなくなっている、そんな現代社会的なテーマを、なんでも相手どるのがこのゼミの特徴です。ですので、年度ごとに、社会の変化や履修者の興味関心次第でゼミの内容は、ゆるやかに、時には激しく変ってゆきます。研究テーマは「昭和テロリズムの系譜」でもいいし、「腐女子現象」でも、「NHK大河ドラマは日本近代史の何を表象したか」でも、「女子アナ人気のジェンダー論」でもいい。「メディアと社会」を扱う、それ以外に何も決めつけない、押し付けない。理屈っぽいこといわずに、ゼロから感じ、自分自身と、自分たちの社会について改めて発見をする、それを何より楽しみとして味わいつつ学ぼう、というのがこのゼミのモットーです。

一方で、このゼミはメディア・リテラシー教育にも重点を置きます。メディアが生活の隅々まで浸透している状況下では、受信者としてメディア情報と適当な距離感をもって接することも大事ですが、発信者として適当な情報発信をする必要もあります。そうした送・受信両側に及ぶメディア・リテラシー能力(=メディアとつきあう能力)を養うために、メディア表現実習をゼミに盛り込みます。「30秒CF(もどき)作成」。「ニュース番組作成」(以上前期)、「ルポルタージュ」(後期)等々・・・・、そんなメディアコンテンツを実際に作ってみることで、メディア情報の「作られ方」を追体験し、メディア・リテラシーの養成に役立てます。

では、百聞は一見にしかずで、過去のゼミ生の力作・傑作をご覧にいれましょう(試聴用として画質を落としています)。07年3年ゼミのKHさんの作品。母校「恵泉」を熱くプロモートする30秒CF(もどき)です。出演も07年3ゼミ生(見たら連絡ください。お久しぶり飲み会しよ>業務連絡)。ギターをかき鳴らして恵泉Loveを表明しているのは「歌う非常勤講師」こと宗教学・民俗学担当の佐藤壮広先生、特別出演感謝です。ご笑覧あれ。別に専門家を目指さずとも、これくらいの作品ならお茶の子さいさい簡単に作れるようになる、それも、うちのゼミの売りのひとつです。

恵泉プロモート30秒CF(もどき)

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担当教員:武田 徹

 メディアと聞いてすぐに思いつくのはTVや新聞でしょう。しかしメディアとは、そうしたマスコミに限られません。たとえば言葉や道具、法制度、さらにはファッションやお化粧など、個人と個人、個人と世界を仲立ちする媒介の全てがメディア。そんなメディアを様々に織り込みながら成立している社会のあり方について考えてゆきます。

武田 徹