恵泉ディクショナリー

ユダヤ人問題の起源歴史文化学科

[ゆだやじんもんだいのきげん] 

ユダヤ人問題の起源とは

今から約4千年の昔、バビロニアのウルというユーフラテス川の下流に位置する町にアブラハムというユダヤ人が生まれました、このウルは現在イラク領です。突然神から啓示を受けアブラハムはユダヤ人全てを連れて、神が示す約束の地カナンを目指します。元々遊牧民であったユダヤ人には、定住して固有の領土を持つという考え方がなかったのです、がしかしこの神の啓示により事態は一変します。約束の地カナンとはパレスチナとほぼ同じ地方、すなわち現在のイスラエル共和国のあるところです。ウルを出発し、ハランという現在のトルコ領を通って、やっとのことでカナンに入りました。創世記12章7節に「あなたの子孫にこの土地を与える」という神の言葉が出てきます。確かに神が、客観的にはユダヤ人の信ずる神が、ユダヤ人にカナン地方を与えると約束したというのは分かりますが、このユダヤ人が入植してくる以前に住んでいた地元住民が居たのです、しかしユダヤ人は神の啓示を根拠に一瞬で占領しユダヤ人固有の領土であると宣言しました。当然争いになりました、追い出された元々の住民は周辺に逃げるしかなく、要するに難民になってしまいました。パレスチナ難民の最初の出現です。

2012年06月28日 筆者: 岩村 太郎  筆者プロフィール(教員紹介)

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