恵泉ディクショナリー

ルポルタージュ日本語日本文化学科

[るぽるたーじゅ]  reportage

ルポルタージュとは

フランス語のreportageを語源とし、そもそもは「探訪」の意味でした。その語が新聞、雑誌、放送などで現地報告の記事や映像を指して使われるようになります。

映像の世界ではルポルタージュのかわりにドキュメンタリー、文芸の世界では同じくノンフィクションと呼ばれることもあります。

良質のルポルタージュは優れた社会調査報告になりますし、不特定多数の受け手の関心を繋ぎ止めるために表現としても磨き上げられています。

たとえば自動車工場に季節工員として潜伏取材した鎌田慧さんの『自動車絶望工場』、香港からロンドンまで飛行機を一切使わないで旅をした若き日の冒険旅行をまとめた沢木耕太郎さんの『深夜特急』などは内容的にも表現においても秀逸な、日本を代表するルポルタージュ/ノンフィクション作品だと言えましょう。

ルポルタージュの世界では女性の活躍も無視できません。戦前の日本が第二次大戦になだれ込んでゆくきっかけを作った2・26事件、その関係者の妻たちの生き様を丁寧な調査で浮き彫りにした『妻たちの2・26事件』を書いた澤地久枝さんは間違いなくルポルタージュの第一人者ですし、優れたノンフィクション作品に毎年与えられる大宅壮一賞の受賞者にも多くの女性ライターが含まれています。2010年にも『逝かない身体-ALS的日常を生きる』で川口有美子さんが受賞しました。

恵泉では、独自の社会調査報告としてドキュメンタリー映像やノンフィクションの執筆というスタイルを選ぶ学生を指導する授業がありますし、その作品を卒業論文と同等のものとして認め、審査する制度が用意されています。

2010年05月10日 筆者: 武田 徹  筆者プロフィール(教員紹介)

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