『CSLを体験して』(野津田・雑木林の会、鶴川シオン幼稚園)

2008年11月01日

本学では木曜日を除く平日午前10時30分から10時55まで、チャペルにてチャペルアワーと題して礼拝を行っています。チャペルアワーでは、聖書の朗読、讃美歌斉唱、パイプオルガンの演奏のほかに、「感話」の時間を設けています。この感話とは、学生や教職員らが今思っていること、感じていることなどをメッセージとして参列者の前で語る時間です。

2008年10月6日(月)には2008年度春学期CSL参加学生(2名)、10月8日(水)には2008年度春学期短期フィールドスタディ参加学生(中国・アメリカ・カンボジアそれぞれ1名ずつ)が、チャペルアワーにおいてそれぞれの活動を終えての感話を行いました。

『CSLを体験して』(野津田・雑木林の会、鶴川シオン幼稚園)

『CSLを体験して』(野津田・雑木林の会、鶴川シオン幼稚園)

『CSLを体験して』
(野津田・雑木林の会、鶴川シオン幼稚園)

私は、春学期のCSL Iの授業で、2つの活動を行ってきました。野津田雑木林の会とシオン幼稚園で、ともに町田市にあり、私の家の近くにあります。私は、大学と野津田雑木林の会とシオン幼稚園の3つに何かつながりを持ちながら活動したいと考え、実践していきました。
野津田雑木林の会での活動は、主に小麦作りを中心としたもので、参加者の多くは家族連れです。私が、ここで活動しようと思った理由は、環境と児童に興味を持っているからです。「野津田雑木林の会」では、自然の中で小麦を育てたり、蛍を見たりなど環境や自然に関して学ぶことができ、また、この活動には多くの子どもが参加しているため、子どもと一緒に活動し触れ合うことができるという環境が魅力的でした。
私の地元でこのような活動をしている事を教えてくださったのは、CSLの部屋で働いている久保さんという方です。私は、久保さんから今までの活動内容を聞きとても興味を持ちました。1つ驚いたことがあるのですが、私が15年以上、遊び場として使用していた野津田公園は、野津田雑木林の会が町田市に自然を豊かに残すように訴えたことによって今の形を残しているということです。私は、感謝の気持ちを覚えたのと同時に、そういったことを知らずに地元のその公園に出入りしていたということが少し情けないなと感じました。できるならば、今後は、私もそうやって自分の町を知り、少しでも貢献できたら良いなと思っています。
野津田雑木林の会では、第1回目に、小麦を干す台となるウマを作るために竹を切り、それを組み立てるということをやりました。私は、竹を切る体験が初めてだったのですが、周りの方々にアドバイスを頂き、技を習得することが出来て良かったと思います。第2回目では、小麦を刈る作業をし、それを2、3束まとめて結びウマに掛け干し、シートを掛けるという作業をしました。小麦刈初体験の私には、とても難しく、今では、機械があるから楽な部分もあるけれど、昔の人はとても大変だったのだなと身を持って感じさせられました。どの作業もとてもハードで、やり終えたときには、ヘトヘトになりますが、やりきったという達成感はとても大きいです。もちろんみんなでやるから楽しくて、達成感も大きなものになったのだと思います。
もう1つの活動先のシオン幼稚園も、環境と児童というテーマに合った幼稚園です。この活動先は、久保さんの息子さんが通った幼稚園で、話を聞く中で、とても魅力を感じ、行ってみたいなと思ったので、この幼稚園に行くことに決めました。ここでは、先生のお手伝いとして活動してきました。朝の掃除から始まり、終礼まで1日中お世話になったのですが、子どもたちと過ごす時間は、とても楽しく幸せな時間でした。園で遊ぶときには、折り紙や積み木遊び、おままごとなどをやり、また定期的に野津田公園の近くにある神学校を訪れて、広い野原でサッカーをしたり、バッタ探しをしたり、お散歩をしたりととても楽しい時間を過ごしてきました。
ここでの活動でも多くのことを得ました。初めは、野津田雑木林の会の活動を通して私が学んだ知識を、子どもたちと触れ合う中で何か1つでも伝えることが出来たら良いなと思っていました。しかし、私は、逆に子どもたちから教わることが多かったと思います。ある日、神学校で捕まえたカエルが帰りのバスの中で死んでしまったのですが、ある女の子が、「お祈りすれば元気になるよ。」とお友達を励ますということがありました。他にも、幼稚園のウサギが病気になったときもみんなで早く元気になるようお祈りをしました。そのことから、お友達や動物、虫であっても心から愛することはとても大切なことであるということ。そのことは、人と人のつながり、また人と自然のあり方を学ぶことができるということ、そういったことは、私たち大人にとっても子どもたちにとってもとても大切な気持ちで大事にしていかなければならないということを教えてもらいました。鶴川シオン幼稚園では、たくさんの子どもたちや先生方、また実習生やボランティアさんなど色々な人と出会い、多くの人からこういった気持ちを頂きました。そして、私もこの気持ちをたくさんの友達や大切な人、今まで出会った全てものに届けることができればいいなと思いました。
今までは、思ってもいなかったのですが、最近になって、その気持ちは、苦手な人にも異性にも国を超えてもその人が自分にとってどんな人であれ、その気持ちを伝えられる人になりたいと心から思います。この活動に取り組むことができ、本当に素敵な経験ができました。今度、幼稚園のみんなに会う時もこの気持ちを大切にし、私自身大きく成長した姿を見せたいと思います。
CSL Iの中の体験で、身についたり、知識が増えたりするということはたくさんありました。しかし、1番は自分の気持ちの持ち方が成長し、1歩大人になれたということではないでしょうか。
今後は、シオン幼稚園で園芸に関する活動を展開してみたいと思っています。たとえば、子どもたちと一緒に野菜を作ったり、色水遊びのできる花を植えてみたいと考えています。大学で習ったことを生かし、また園芸準備室の方々とも相談して、大学とシオン幼稚園、それに野津田雑木林の会につながりを持たせながら、私しか出来ないCSLの活動が出来たらいいなと思っています。