8月17日(日)多摩市平和展での活動
2025年09月02日
8月17日の多摩市平和展初日の午後、「被爆ピアノさん、こんにちは!~紙芝居と音楽でつなぐ平和の輪~」が行われ、広島市在住のピアノ調律師矢川光則さんと、被爆ピアノを囲んでの、学びと交流のイベントが多摩市平和・人権課とKPKAファミリーの企画によって開催されました。


パルテノン多摩2階のオープンスタジオに用意された80席は、14:30の開演時には幼児から90代までの観客で満席となり、出演者を含む100名あまりの人々が、共に手を繋いで平和の輪を創り、未来の扉を開く場となりました。


紙芝居を実演したのは、多摩市立西落合小学校、東落合小学校、多摩第二小学校などの児童たち4名と、多摩市立青陵中学校,多摩市立和田中学校の生徒2名、市内在住の外国籍の英語教師3名、韓国からの留学生1名を含む10名と、クブカシスターズ,ダンディーズの2名、合計12名。ピアニスト3名.司会役の大学生を合わせると出演者は計16名。会場スタッフとしてサポートしてくれた卒業生2名とクプカシスターズ5名を合わせると、総勢23名の大所帯となりました。
はじめに低学年の児童が、観客参加型の平和紙芝居を単独で実演すると、その堂々とした紙芝居アクターぶりに、会場は明るい希望の光で満たされ、温かな空気が流れました。



次に東京大空襲を描いた紙芝居『三月十日のやくそく』(作・早乙女勝元)がKPKAダンディーズ「まささん」こと多摩市の千葉教育長によって演じられました。焼夷弾による空襲がいかに凄まじいものだったか、人々の生活や命がどのように奪われたかが12枚の紙芝居の実演を通して表現されました。最後の場面で「子どもの命まで奪う戦争は、もう二度と起こさせない」という作者の確固たるメッセージが伝えられると、多くの観客が頷き、平和への願いが共有されました。

そして、広島と長崎に投下された原爆の実相と「ノーモア ヒロシマ、ノーモア ナガサキ」と羽ばたく白い鳥の姿を通して未を平和への決意を描く紙芝居『二度と』(作・松井エイコ)は、外国籍の市民(マレーシア、シンガポール、カナダ、韓国)と小学生、中学生によってリレー形式で演じられました。一人一枚ずつの実演が終わると、最後の場面を開いたまま、全員がステージ上に揃い、「翼をください」を合唱することを通して、平和の使者としての新たな旅立ちを表現しました。

被爆ピアノの演奏コーナーでは、多摩市立西落合小学校の3年生や都立昭和高校の3年生、音楽ユニットKILALAが参加しました。80年前に被爆したピアノの音色は、聴く人々に平和の大切さを語りかけてくれるように美しく響き、ピアノと一緒に写真を撮る市民の列ができるほど、被爆ピアノの存在と佇まいそのものが、市民の心に平和を創る意志を呼び覚ましてくれた貴重なひとときとなりました。

「小学生からお年寄りの方まで、真剣に学び、平和を心から願う姿、素晴らしいです。」「きのこ雲の下で何があったのか。そしてその悲惨さに胸が痛くなった。二度とあってはならない。」「日本が起こした戦争によって、日本人だけでなく外国人も多く被爆、被災したという事実に触れてもらえてよかった。」など今回のイベントが有意義だったとのコメントが多数寄せられました。
多摩市平和展開催に尽力された市民の方々はじめ、多摩市の職員の皆さまに、改めてお礼申し上げます。
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