生活園芸の取り組みが文部科学省特色GPに採択されました

取り組みの概要

「聖書」「国際」「園芸」を教育理念とする本学では、学士課程教育の目的を真理の探究と人間性の涵養による世界の平和に貢献できる自立した女性の育成と位置づけています。本取り組みでは、この目的を達成するために、有機園芸によるいのちを育む体験を通して、共生、循環、多様性を実感させ、これを生活の中で実践・展開できる「持続可能な環境と社会を担う市民」を育てる活動を行っています。

その中核は1年次必修の共通科目「生活園芸I」で、大学に隣接する教育農場における作物栽培実習です。本学の教育理念の理解を促す科目として機能し、学生の大学への帰属意識を高めるとともに豊かな人間性の涵養に成果を上げています。本学の生活園芸は、人間社会学部人間環境学科の専門教育においてさらに展開され、地域社会における園芸活動の支援においても成果をあげています。これを既存の副専攻制度に結びつけて全学に広げ、園芸を通した地域社会への貢献を推進します。

取り組みの導入経緯

恵泉女学園は、1929年に河井道により創設され「聖書」「国際」「園芸」を建学理念として教育活動を展開してきました。本学は1988年の開学以来、「園芸」の精神に則り、「自然を慈しみ、生命を尊び、人間の基本的なあり方を学ぶ」ために、野菜の栽培を主とする実習科目を「生活園芸I」と名づけ、1年次必修の共通基礎科目としています。これは、人文系大学の教養教育に栽培実習を定着させたわが国最初の事例です。1994年には現代的な課題の解決とグローバルな視点を反映させるため、栽培方法を「人と自然の共生を尊重し、持続可能な環境と社会を目指す有機園芸」に転換し、「共生」「循環」「多様性」という視点を明確に示しました。1998年には人文学部国際社会文化学科を、2001年には人文学部人間環境学科を設置し、専門教育において、これらの視点を継承・発展して学ぶことを可能としました。2005年には両学科を人文学部から分離して人間社会学部に改組して、この方向性をより鮮明にしました。また、本学の教育理念(聖書、国際、園芸)を専門的に学ぶ副専攻制度を新設し、いずれの学部においても、園芸の専門知識を深めることを可能としました。

必修科目の「生活園芸I」では、有機農業を実践できる農場で実際に作物を栽培します。額に汗し、自分の手で育てた花や野菜を収穫するとき、自然と土の力を実感することでしょう。

園芸作業中の生徒と創立者河井道
園芸作業中の生徒と創立者河井道

キャンパスに隣接する教育農場での「生活園芸I」
キャンパスに隣接する教育農場での「生活園芸I」

特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)

「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」とは、大学教育の改善に資する種々の取り組みのうち、特色ある優れたものを選定し、選定された事例を広く社会に情報提供するとともに、財政支援を行うことにより、国公私立大学を通じ、教育改善の取り組みについて、各大学及び教員のインセンティブになるとともに、他大学の取り組みの参考になり、高等教育の活性化が促進されることを目的とするものです。

特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)