恵泉ディクショナリー

フードマイレージ人間環境学科

[ふーどまいれーじ]  food miles

フードマイレージとは

「食料の重量」×「輸送距離」で表す数値。遠くから運ぶほど大きくなる。東京に住む人が100グラムの小麦を使ってケーキを作るとき、北米産小麦を使用した場合のフードマイレージは1.1t・km(トン・キロメートル)であるが、北海道産を使うと0.08t・kmとなり、約120倍の開きがある。

輸送距離が延びることにより、輸送時に排出する二酸化炭素やその他の有害ガスが増えるだけでなく、劣化を防ぐために空調などでエネルギーを使う他、薬剤使用を行うことがある。

国全体のフードマイレージを比較すると日本は9,002億t・kmであり、第二位の韓国、第三位のアメリカの約3倍。世界一である。食糧自給率が低く、世界中から食料を運んで来ている私たちの食生活を裏付けている。

ふだん食べているものがどこで生産されたものかを気にして、できるだけ近くで採れた食料を選ぶことでフードマイレージを減らすことができる。歩いて行ける範囲で採れた野菜や穀類を食べるのが一番フードマイレージが少ないことは言うまでもない。恵泉女学園大学では、環境と健康のために学生が食べ物を作る体験を重視している。

2010年01月06日 筆者: 川村研治  筆者プロフィール(教員紹介)

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