KPKA 8/20(火)多摩市の教員研修会で平和学習の模擬授業をしました。

2024年09月17日

8月20日(火)、KPKAは、多摩市教育委員会主催の教員研修会に参加させていただきました。対象は今年度多摩市に着任された新任の先生方42名。テーマは「紙芝居を使った平和学習のワークショップ~コミュニケーションツールとしての紙芝居を楽しもう~」です。

場所は多摩市立永山公民館4階のベルブホール。KPKAは小中学校の先生方を前にステージの上から楽しい紙芝居の実演をしたり、2022年から小中学校で行っている、紙芝居『二度と』を主教材にした戦争と平和について考える学習「平和の語り部になろう!」を行ったりしました。
今回の研修会の目的は「初任者同士で協働し、紙芝居を通して、教員としての表現力を高めるとともに、平和で持続可能な社会の実現について考える」というものでした。
指導主事の髙崎先生の司会で研修会が始まり、KPKAは簡単な自己紹介の後、研修の目的や流れの共有をし、観客参加型紙芝居『へんしーん』と『みんなでぽん!』と物語完結型の『たべられたやまんば』の3つを実演しました。その後先生方は6人ずつのグループに分かれて、実際に参加型紙芝居を演じてみるという体験をしました。すると、すぐに笑顔や笑い声、拍手があちらこちらから沸き起こり、会場は一気に和やかな雰囲気に代わり、先生方は紙芝居の楽しさはもちろん、画面の抜き方や差し方によって生まれる「間」の意味や効果を実感したようでした。

研修会の後半では紙芝居『二度と』(松井エイコ作)を主教材とした平和学習に生徒になったつもりで受けるコーナーです。戦争や平和についてのイメージを出し合ったり、戦争の歴史を復習したりしてから紙芝居『二度と』の実演を観て、その後に『二度と』を一人二枚ずつ順番に読む体験をしました。すると、「戦争を体験したことのない自分が戦争を体験したことのない子どもたちに伝えられるのだろうか」という疑問や「読み手によって言葉の重さが違い、ひとによって聴こえ方が違う」という気づき、さらには「低学年でもこの作品は有効だと思う。自分の学級でも紙芝居を授業に積極的に活用したい」という決意など、様々な感想が発表されました。

教育のプロである先生方の真剣な姿勢や、グループ活動での表現力の豊かさに、KPKAメンバーも大きな刺激と学びを得て、以下のような感想を綴っています。

研修会に参加することや大勢の先生方の前で紙芝居を読んだり授業したりすることはきっとこの先ないと思うので、貴重な経験になりました。先生方が休日(夏休み)返上で勉強している姿を見て、改めて先生という職業に敬意を持ちました。いつも子どもたちのことを中心に考えて、授業にどう活かせるかという観点で取り組まれていてすごいと思いました。 (国際社会学科3年 M.K)

KPKAにとって今回の研修会は、聞き手が40人を越える大人だけの場で、しかも対象が教えるプロの先生方だったという点で、大きな緊張感を伴うステージでした。同時に、今回の研修会は教師という職業への尊敬の念を新たにする貴重な機会になったようです。子どもたちの幸せのために教えるという立場に立つ役割の重さと尊さに改めて気づかされ身の引き締まった一日となったようでした。
開会前に励ましてくださった教育長の千葉先生はじめ指導主事の先生方、ありがとうございました。そして研修会の企画・運営・司会を担当された髙崎先生には終始大変お世話になりました。貴重な記録写真も撮影していただき、本当にありがとうございました。