イギリスのチチェスターカレッジに留学している学生から現地レポートが届きました。 派遣留学生の声:イギリス

2020年01月11日 投稿者: 2年生A.S.さん

12月は私がチチェスターカレッジに通い始めてから、一緒に勉強を共にしていた日本人の仲間が日本に帰りました。一緒に過ごした時間が長い分、とても寂しい気持ちになりました。それと共に自分がここで8ヵ月過ごしたことを実感しました。

12月のテストおわりは授業で教科書の勉強するところをすべてをやり終えたので、クラスのみんなとこれから学期が終わるまで何をするかを話し合いました。そしてholiday が明けた後に勉強することを先に少し勉強すること、ゲームをすること、今まで習ってきた文法・単語を使ったspeaking をすることになりました。1つ上のクラスの勉強はやはり、教科書のレベルが急に変わるだけあって難しかったです。Holiday 中も勉強をしようと思いました。主に文法と単語の勉強をしようと思いました。ゲームは今まで行ったことのないゲームをしました。先生がまず中央に単語を並べて、その単語に含まれるアルファベットを使って別の単語を自分の手持ちの7つのアルファベットから作るゲームをしたのですが、とても難しかったです。先生の助けと辞書を使ってみんなで行いました。難しかったですが、楽しかったです。もっと自分の単語力があげてからやりたいなと思いました。私のクラスの人たちは来年も来る予定だったので、holiday に入っても寂しくありませんでした。

学校が終わってからドイツ、オーストリア、チェコに旅行しに行きました。この旅行では主に戦争の歴史に重点を置いて足を運びました。ドイツではベルリンの壁を見に行きました。教科書で見ていたものを実際に自分の目で見てみると、思うことも違いました。道路を挟んで歩いていた時は、意外と壁は高くないんだなと思っていたのですが、いざ壁の横を歩いてみると高かったです。そして所々壁がない部分があり壁の反対側にも行けたのですが、ほんの数年前にここでは壁を乗り越えようと、家族に会おうとしていた人たちが殺されていたと思うとこの壁の厚さを感じました。また、壁には日本の国旗と富士山が書かれており、ここにも日本があるんだなと思ました。その後、Checkpoint Charlie に行きました。ここはまさしくソ連の軍人とアメリカ軍人の人の顔が板を挟んでありました。ここでお互いの軍人を監視していたのだと思うと今じゃ考えられなかったです。次に、Memorial to the Murdered Jews of Europe に行きました。ここは犠牲になった人の名前が書かれているわけでも、写真が飾られているわけではなく、ただ灰色の直方体がたくさんありました。ですが現地の中学生がたくさんいて、先生から何か話を聞いていました。ところどころでドイツの軍人さんを見かけたのですが、第二次世界大戦の時と同じような格好をしていました。

別の日にDachau 強制収容所に行きました。そこは最も古い強制収容所と言われており、のちに創設された強制収容所のモデルとなっているところでした。ここは20万人以上の方が収容されていて、ユダヤ人をはじめナチスに歯向かった人たちが収容されていました。銃殺が行われていた場所も今では鉄の棒だけがただ残っていました。ここではシャワー室と思われるガス室がありました。ガス室の近くには昔の写真でガス室で殺された人たちの死体が山積みになっているものがありました。そのほかにもここでは人体実験が行われていました。「超高度実験」と言う、高度の低気圧に人がどれほど耐えられるのかを試す実験がありました。そのほかにもドイツ空軍のパイロットが海面に落ちた時に救出できるかどうか試すために、収容者を一回凍死させた後、蘇生が可能かどうかを試す実験がありました。そのほかにも自殺をした人の写真や餓死した人が山積みになっている人の写真を見ました。ここの収容所も入り口には「ARBEITE MACHT FREI」(労働は自由への道)が書かれていた。私は大学の授業でナチスについて勉強しましたが、20世紀のヨーロッパで起きたこととは信じがたいぐらいのことが博物館には示されていました。ここにいた人たちはどのような気持ちでここでの生活に耐えていたのか、普通の生活から突然一転し、毎日今日は自分が人体実験で死ぬのではないか、明日は生きていられるのだろうかと恐怖に怯えていたのだと思います。この歴史からまだ100年もたっていませんが、まだ人種差別や男尊女卑などが続いている現状があります。ホロコーストで犠牲になった人たちは今のこの世の中を見てどのように思うのでしょうか。私たちは今生きていることに感謝をし、戦争で犠牲になられた方々に恥じぬように生きるべきではないのだろうかと思いました。

ベルリンの壁(イーストサイドギャラリー)に描かれている日本の絵です。
ベルリンの壁(イーストサイドギャラリー)に描かれている有名な絵で、これは「独裁者のキス」とよく言われており、旧東ドイツの書記長エーリッギ・ホーネッカと旧ソ連の書記長レオニード・ブレジネフがキスする様子が描かれています。ソ連と東ドイツの密接な関係を皮肉に表現している絵です。
虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑(通称:ホロコースト記念碑)です。土地のうねりはまるでジェットコースターのようで、石碑は大きさがバラバラになっています。
ダッハウ強制収容所の門で、アウシュビッツ強制収容所と同じ「Arbeit macht Frei」(働けば自由になる)が書かれています。