中国(杉達学院大学)に1年間留学している学生から現地レポートが届きました。その2 派遣留学生の声:中国

2015年12月15日 

上海もついに冬の季節になり本格的に寒くなってきた。先週は気温がマイナスになるほどの寒さで、授業が終わった後教室から食堂に行くまでの道のりも全身に突き刺さる寒さのおかげで妙に長く感じる。そんな非常に寒い11月だが、11月は様々なイベントがあり、非常に充実した月だった。

5日にはミニ文化祭が行われた。日本の学園祭に比べたら規模としてはかなり小さいが、2時間ほどと限られている時間の中でも留学生がそれぞれ自分の国の料理を学生や先生に一生懸命振る舞った。私たちは日本の豚汁を1杯3元(日本円で約60円)で売り、180元(約3,600円)ほどの売り上げを出すことができた。本番は2時間ほどと短いが準備は本当に大変で、前日の夜12時ごろまで鍋5つ分豚汁を作り、そのあと浴衣の試し着を3時までやって朝5時起きで準備をし始めるといった具合だった。しかし苦労したかいがあってか、お客さんには日本の豚汁を楽しんでもらえたようで、特に隣でオランダ料理を紹介していたオランダからの留学生からは本当に美味しいと言ってもらえてとても嬉しかった。また、中国の学生たちが当日の準備や売り出しも手伝ってくれたため、特に重大なトラブルが発生することはなく、無事に終了することができた。最初から最後まで本当にお世話になりっぱなしだった。

7・8日には留学生全員で寧波へ旅行に行った。今学期来た留学生とはほとんど交流したことがなかったため一体どうなることかと心配していたが、昼間でもまるで水のようにビールを飲む彼らはさすが持ち前のコミュニケーション能力で気軽に私たちに話しかけてくれて、夜のバーベキューやそのあとのカラオケもみんなで歌って踊って楽しんだ。ヨーロッパの人はここまで自由でノリがいいのかと驚かされる場面がいくつもあり、学校では感じることのできない雰囲気を味わえたと思う。この旅行をきっかけに前よりも他の国の留学生に話しかけやすくなり、彼らも以前より私たちに話しかけやすくなったようだった。

勉強面では、今月から毎週金曜日の午後に中国の学生や別のクラスの留学生を招いてプレゼンテーションをするという交流会が始まった。もともと金曜日の午前中の授業でも2週間に一度プレゼンテーションをしなくてはならないのだが、せっかくならこのプレゼンテーションを中国の学生にも聞いてもらおうという先生の提案により始まった。私はまだ一度しか交流会で発表をしたことがないが、毎度かなりの収穫がある。発表をしているときに自分の中で発音が不安な単語があれば中国の学生たちがその場で教えてくれたり、日本について色々な質問をしてくれたりする。また、中国の学生にとってもどのように話すのが留学生にとってわかりやすい中国語なのかということを学ぶことができるため、お互いメリットがある交流会である。毎回PPTを作成するときいかに分かりやすく説明するかという部分で非常に悩むため、寝不足になり発表するときも緊張するが、それも自分にとって良い体験になっている。

いよいよ12月になり、留学生活も残り1ヶ月ほどである。できるだけたくさんの素敵な思い出を残していきたい。