私が見たアメリカ 派遣留学生の声:アメリカ

2003年11月11日 投稿者: M.S.

2003年8月から一年間、私は恵泉女学園の協定校である、アメリカ・アイオワ州のオレンジシティという小さな町にある、Northwestern Collegeに留学する機会を得た。ここで過ごした一年間は、それまで自分が抱いていた「アメリカ像」を大きく変えるものだったと思う。

それまで私が想像していた「アメリカ」とは、経済的にも文化的にも世界をリードする先進的な国であり、まさに「人種のサラダボール」の言葉通り様々な人種が混在し、それゆえ多くの問題を抱えている国。この想像は、多くの日本人が抱くアメリカ像と異なるものではないと思う。しかし私が滞在したオレンジシティは、町の四方を広大なトウモロコシ畑に囲まれ、町の住人の大部分が白人、外出時にも家に鍵をかける人はほとんどいないという、非常に牧歌的な雰囲気の町だった。Northwestern Collegeで学ぶ学生はほとんどが中西部出身のクリスチャンだった。私にとって、日々の生活で彼等から受ける衝撃は一番のカルチャーショックだった。アメリカ人特有の単純さ、その彼らの世界に対する無知や偏見などに接するたびに悩み、また自分が日本人であるということを強く感じさせられた。その一方で、彼等の純粋さや、自分から積極的にコミュニケーションをとれば、受け入れてくれる優しさから、学ぶことも多くあった。また、大学のボランティア活動に多く参加し、アメリカが抱える貧困問題や人種問題の現実を少しだけ垣間見ることができたことも、非常に良い経験になった。
留学前、母校でとっていたアメリカ史の講義中、教授が熱く語っていた「あなた達の知っているアメリカは、アメリカのほんの一部でしかないのです!」という言葉が、とても印象に残っている。そしてこの一年間の留学は、まさにその言葉を実証するような時間だった。
現在、経済的にも政治的にも、アメリカが世界にとって非常に重要な存在であることは間違いない。では、そのアメリカで生き、アメリカを支える「アメリカ人」とは、一体どういう人々なのか?たった一年間の留学で、この問いに答えを出すことはできない。しかし、この一年間により、私にとって「アメリカ」は、さらに身近で、興味深い存在になった。これからも自分なりに、「アメリカ」について問題意識を持ちつつ、考えていきたい。そして、また機会があったら、いつかアメリカに戻ってもう一度勉強したいと思っている。